はじめに:首も腰も膝も…「全部つらい」方へ
「首も肩も腰も、どこもかしこも痛い」
「その日によって痛い場所が変わる」
このように、身体のいろいろな場所に同時に痛みがある状態はよく観察され
代表例としては「線維筋痛症」や「全身性エリテマトーデス」などがあります。
しかし、そのように診断されなくても医学的に正体不明な心身症もあり、複雑な病症のイメージが付きまといます。
そして複数個所に痛みを抱えている人は痛みが1か所だけの人より
・痛みの強さが強くなりやすい
・疲労感・睡眠の質の低下
・不安・落ち込み
が出やすいという報告もあります。
一方で、鍼灸や徒手療法・運動療法を組み合わせることで「しっかり動ける身体」へ変わっていくことが可能
であることも研究や臨床で多く示されています。
本記事では、伊東市の「城ヶ崎さくら並木の鍼灸院」が
複数箇所にある慢性痛がどのようなステージを経て良くなっていくのか
そして現実的な回数・頻度の目安について、分かりやすく解説します。
複数箇所にある慢性痛は何が違うのか?
単純に「痛む場所が多い」だけではなく、
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神経が敏感になっている(中枢感作)
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筋力や体力の低下
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ストレス・睡眠の問題
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痛みへの不安・恐怖
など、身体と心の両方の要素が重なっていることが多いのが特徴です。
ですので、
「この部分だけをマッサージすればOK」というより
身体全体を整えていく視点がとても重要になります。
鍼灸・リハビリでの改善ステージ
当院では、複数箇所に慢性痛がある方を、次の4つのステージで考えています。
ステージ1:身体の状態チェック(初回〜1〜2回)
まずは、
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痛みの場所・強さ・期間
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日常生活や仕事、睡眠の状態
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姿勢や動きのクセ
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不安やストレスの程度
を丁寧に伺い、「痛みの地図」を作ります。
この段階で、
「どの部位から優先的にアプローチするか」
「どのくらいの期間と回数で見ていくか」
といった治療計画を立てていきます。
ステージ2:痛みの安定化期(目安:2〜4週間)
この段階のゴールは、
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痛みの“波”を少し落ち着かせる
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常にMAXの痛み、という状態からの脱出
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「動いたら全部悪化する」という恐怖を和らげる
です。
鍼灸で行うこと
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首・肩・背中・腰・骨盤まわりの緊張を緩める
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自律神経のバランスを整え、睡眠や疲労感を改善へ
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局所だけでなく全体の流れを整える施術
徒手療法・運動療法で行うこと
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軽い関節の動きづくり(モビライゼーション)
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無理のない範囲でのストレッチや体操
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深い呼吸やリラックス法
「今日は少しラクだった」「前より寝られた気がする」
そんな小さな変化を積み重ねていきます。
ステージ3:機能回復・活動量アップ期(目安:1〜3か月)
痛みが少し落ち着いてきたら
次は 「動ける身体を取り戻す」 段階に入ります。
ここでのゴール
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動ける時間・距離を少しずつ増やす
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体幹やお尻・肩甲骨まわりの筋力アップ
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仕事や家事、趣味を「そこそここなせる」レベルまで回復
具体的なアプローチ
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鍼灸で動きやすい状態を作りつつ、
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リハビリ的なエクササイズ(筋力トレ・持久力トレ)を少しずつ増やします。
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ウォーキングや軽い体操を、自宅で続けていただきます。
世界のガイドラインでも
慢性痛に対しては「運動療法+非薬物療法(鍼灸・徒手療法など)」の組み合わせが推奨されている
ことが多く、当院でもこの考え方を土台にしています。
ステージ4:安定・再発予防期(3〜6か月〜)
痛みがだいぶ落ち着いてきたら
「どうすれば良い状態をキープできるか」 がテーマになります。
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ご自身でできるストレッチ・体操・運動
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痛みが出てきたときの対処法
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仕事・家事・趣味の中での「ほどよい無理加減」
を一緒に整理していきます。
鍼灸・徒手療法は、
2〜4週に1回程度のメンテナンスに切り替え、
季節の変わり目や忙しい時期をうまく乗り切るお手伝いをします。
必要な回数・頻度の“現実的な”目安
もちろん個人差はありますが
複数箇所に慢性痛がある方では、次のようなイメージが一つの目安になります。
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最初の1〜2か月
→ 週1〜2回の来院(合計4〜8回) -
次の2〜3か月
→ 週1回の来院(合計4〜8回) -
その後
→ 月1〜2回のメンテナンス
トータルでは、3〜6か月で10〜15回前後+ご自宅での簡単な運動が
一つの標準的なコースになります。
まとめ:全部つらいからこそ「少しずつ・全体的に」良くしていく
身体のあちこちが痛いと、
「どこから治せばいいのか分からない」「もう歳だから無理」
と
諦めたくなってしまうことも少なくありません。
当院では、
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鍼灸で全身のバランスと自律神経を整え
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徒手療法で関節や筋膜の動きを改善し
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運動療法で「動ける体」を取り戻す
という流れで、少しずつ全体を底上げすることを大切にしています。
「やりたいことをあきらめなくてよい身体」 を目指して、一緒に取り組んでいきましょう。