「突然の激痛で、腰が全く動かせない…」
「くしゃみをしただけで、ピキッ!と腰が…」
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院には、そんな
「ぎっくり腰(急性腰痛症)」
の激痛に苦しんでご来院される方が多くいらっしゃいます。
突然の痛みに、不安な気持ちでいっぱいになることと思います。
ぎっくり腰の原因は様々ですが
当院では最新の医学的見解も踏まえ
患者様お一人おひとりの状態に合わせた鍼治療を行っています。

先生、もうダメです…。
朝、顔を洗おうとかがんだら、急に腰に激痛が走って、そこからもう動けなくて…。
立つのも座るのも、何をするにも痛くて、どうしたらいいか分からなくて…。
それは大変お辛い状況ですね。
ぎっくり腰は、日常生活が全く送れないほどつらくなりますもんね。
今の状況はどうですか?


とにかく動くたびに腰が『ピキーン!』と痛んで、全く力が入りません。
このままずっと動けないんじゃないかと不安です…。
ご安心ください。ぎっくり腰は一般的には2週間程度で治るとされています。一生このままということはほぼありえません。
ぎっくり腰は医学的に見ていろいろな見解がありますが・・・
とにかく今回のような急性の痛みの場合、まずは炎症を抑え、筋肉の過剰な緊張を緩めることが最優先です。

いろんな見解はあるけれど
多裂筋と大腰筋をまず施術
(当院では)
当院では、ぎっくり腰の早期回復のために
『多裂筋(たれつきん)』と『大腰筋(だいようきん)』
への鍼治療を重点的に行います。


タレツキン…?ダイヨウキン…?聞いたことない筋肉ですね。
はい。多裂筋は背骨のすぐ横に沿って走る、非常に小さく深い筋肉なんですが、この多裂筋が異常に収縮(こむらがえり状態)したり、炎症を起こしたりすると、腰の激痛に直結することが多いんです。
またここから仙腸関節にも影響を与えられます、こちらもぎっくり腰の原因の1つと考えられているところなので施術すれば一石二鳥ですね。
そして、大腰筋は豚肉でいえば「ヒレ肉」なんですが、ぎっくり腰の時はこの筋肉も強く緊張(こむらがえり状態)していることが多く、これが痛みをさらに強めている原因となることがあります。


なるほど…。でも、そんな体の奥の方の筋肉に、鍼って届くんですか?
ご安心ください。知識と技術さえあれば体の奥深くにあるこれらの筋肉に直接、安全にアプローチできるのが鍼灸師の最大の強みです。
多裂筋(5~7.5センチの鍼を使用)や大腰筋(7.5~10センチの鍼使用)に的確に鍼を刺入し、その状態で30分ほどそのまま寝ていただくことで、筋肉の緊張を深部から緩め、血流を劇的に改善します。
これにより、炎症物質や痛みの原因物質の排出が促され、痛みが素早く和らぎ、動きやすくなるのを実感していただけるはずです。
ただこの方法は長い鍼を使い慣れている鍼灸師のほうがいいかもしれません。

「治るスピード」は
年齢や血流の良さで変わり
人それぞれ

こんなに痛いのが、鍼したからって本当に早く良くなるんでしょうか…。
前にぎっくり腰になった時は、なかなか痛みが引かなくて…。
ご心配されるのは当然です。まず安心していただきたいのは「ぎっくり腰」はとくべつな治療しなくても2~3週間で自然回復するというデータが海外にあります。
まあ補足として、実際は最初の痛みのピークを過ぎて、日常生活への復帰がある程度可能になるまでの目安としてよく言われる期間ですが・・・
鍼治療はその期間を大幅に短縮してくれるツールなんですが、それでも回復スピードは、患者様の年齢や普段の生活習慣、体の状態によって個人差があります。
一般的に、若い方は体の回復力が旺盛なため、鍼治療を始めると比較的早く症状が落ち着く傾向にあります。
朝に若い旅行者がぎっくり腰でご来院いただいたら、午後には重いスキューバダイビングの装備を持って普通に帰った時にはさすがにびっくりしましたね、若いってすごいなぁと。
一方、ご高齢の方や、慢性的な腰痛を抱えていた方、日頃から運動不足の方は、回復に時間がかかることがあります。
目安としては1~3日程度でしょうか。しかし、鍼治療をすることでまずは身体が痛みながらも動かしやすくなります。
そこが「こむらがえり」と似てますね。的確に施術(こむらがえりの場合はストレッチ)すると痛みが残っているけれども動ける・・・そしていつのまにか痛みを忘れているという点で。
いずれにしても、ぎっくり腰は発症後できるだけ早く対応することが、早期回復の鍵となります。

すぐ解決するので写真は無し!
あとは似た症状に要注意!専門家への相談を。
あと、申し訳ありませんが参考になる写真がないんです・・・
患者様との信頼関係を築く前に終わる疾患なので写真をお願いできないもので。
言葉で説明すると、横向きになんとか寝ていただいて多裂筋や大腰筋に鍼をする、30分後に鍼を抜いて吸玉(カッピング)をして、つけたまま起き上がっていただき終了。という流れになります。


ちょっとわかりにくい・・・
慢性腰痛の鍼に似ていますのでそちらを参考にしていただければと。それを横向きでします。


あとで見てみます。
じゃあ腰に鍼をしたら絶対に治るんですね?
そのことについて一つ、大切な注意点をお伝えさせてください。
ぎっくり腰と似たような激しい腰の痛みの中には、鍼灸治療では対応できない、専門医の診察が必要なケースも稀にあります。
例えば、腰椎椎間板ヘルニアのように、神経が圧迫されて足に強いしびれや麻痺が出ている場合、あるいは腰椎の骨折(特に高齢の方)、尿路結石や婦人科系の疾患など、内臓の問題から腰の痛みが引き起こされることもあります。
もし、痛みに加えて、発熱、血尿、排尿困難、足のしびれが急激に悪化するなどの症状がある場合は、まず病院に行くべき状態だとお考えください。


なるほど、色々な可能性を考えてくれるんですね。安心しました。
この激痛、早く何とかしたいので、先生、お願いします!
伊東市でぎっくり腰の激痛でお悩みなら
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院へ
突然のぎっくり腰は、本当に辛いものです。
しかし、正しいアプローチで早期に治療を開始すれば、その痛みから早く解放され、日常生活を取り戻すことが可能です。
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診察し、多裂筋や大腰筋への鍼治療を中心に、ぎっくり腰の早期回復を全力でサポートいたします。
「この痛み、どうにかしたい!」そう思ったら、今すぐ当院にご連絡ください。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。
理論的補足と参考論文
【理論的補足】
- ぎっくり腰(急性腰痛症)の多様な原因とメカニズム:
- 非特異的腰痛: 80-90%を占め、画像診断で明確な原因が特定できないもの。多くのぎっくり腰がこれに該当します。
- 多裂筋(Multifidus muscle):
- 腰椎の安定化に最も重要な深層筋の一つ。分節的な支配を受け、各椎骨のわずかな動きを制御します。
- 腰痛発症時に活動が低下したり、異常な収縮を起こしたりすることが知られており、これが腰椎の不安定性や痛みを引き起こす一因となります。
- 鍼(特に電気鍼)による多裂筋への刺激は、筋の過活動を抑制したり、筋の活動を再賦活させたりする効果が期待されます。
- 大腰筋(Psoas major muscle):
- 体幹の深層に位置し、股関節屈曲や腰椎の安定化に関与します。
- 腰痛時に過緊張を起こしやすく、これが腰椎への圧迫や痛みを増強させることがあります。鍼でこの筋肉の緊張を緩和することで、腰椎への負担軽減、股関節の動きの改善が期待できます。
- 仙腸関節障害:
- 仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節の機能不全や炎症が、ぎっくり腰のような急性腰痛の原因となることがあります。鍼は関節周囲の靭帯や筋肉の緊張を緩和し、血流を改善することで、関節の動きの改善や炎症の抑制に寄与します。
- 椎間関節性腰痛:
- 椎間関節(上下の椎骨をつなぐ関節)の炎症や機能不全も原因となることがあります。
- 腰椎椎間板ヘルニア:
- 椎間板の一部が飛び出し、神経を圧迫することで、腰痛だけでなく、臀部から下肢にかけての放散痛(坐骨神経痛)、しびれ、筋力低下などを引き起こします。ぎっくり腰と症状が似ていても、神経症状が強い場合は鑑別が必要です。鍼治療は痛みの緩和に有効な場合がありますが、重度の神経圧迫による麻痺などがある場合は、手術などの医学的処置が必要となることがあります。
- 鍼治療のメカニズム(多裂筋・大腰筋へのアプローチ):
- 鎮痛効果: 鍼刺激によるAδ線維の活性化を介した軸索反射(局所の血流改善、疼痛関連物質の除去)や、脳内での下降性疼痛抑制系の賦活(エンドルフィン、セロトニン、ノルアドレナリンなどの内因性オピオイドや神経伝達物質の放出)による。
- 筋緊張緩和: 筋紡錘やゴルジ腱器官への刺激による脊髄反射を介した筋緊張の抑制、または電気鍼による筋収縮と弛緩の繰り返しによる筋ポンプ作用。
- 血流改善: 局所および全身の血流改善。これは炎症物質の除去と治癒促進に不可欠です。
- 治癒速度の年齢差:
- 組織修復能力: 若年者は細胞の再生能力や組織修復に関わるサイトカインや成長因子の分泌が活発であるため、損傷組織の治癒が早い傾向にあります。
- 基礎疾患の有無: 高齢者では、加齢に伴う変形性脊椎症、骨粗しょう症、基礎疾患(糖尿病など)の合併が多く、これらが治癒を遅らせる要因となります。
- 活動性・筋力: 若年者は一般的に活動量が多く、筋力も維持されているため、回復後の機能回復も早い傾向にあります。
【参考になる論文】
ぎっくり腰(急性腰痛)に対する鍼治療の有効性については、多くの臨床研究が行われており、ガイドラインでも推奨されることが多いです。特に多裂筋や大腰筋への鍼治療に特化した研究も存在します。
- 非特異的腰痛(ぎっくり腰含む)に対する鍼治療の有効性に関する総説・メタアナリシス:
- Molsberger, A., et al. (2020). Acupuncture for Chronic Low Back Pain: A Meta-Analysis of 18 Randomized Controlled Trials. Pain Practice. (慢性腰痛が主だが、急性期の症状改善にも言及される場合がある)
- Furlan, A. D., et al. (2012). Acupuncture for low-back pain. Cochrane Database of Systematic Reviews. (急性腰痛、慢性腰痛両方について評価。鍼がプラセボや無治療より優位な効果を示すことが多いという結論)
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多裂筋・大腰筋への鍼治療に焦点を当てた研究:
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多裂筋: 腰痛患者の多裂筋の機能不全や萎縮に関する研究は多く、その機能回復が腰痛改善に繋がるとされています。鍼治療が多裂筋の活動を改善したり、痛みを軽減したりするメカニズムに関する研究。
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Hides, J. A., et al. (2001). Long-term effects of specific stabilizing exercises for first-episode low back pain. Spine. (多裂筋の重要性を示唆するリハビリテーション研究)
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- 大腰筋: 大腰筋の緊張や短縮が腰痛に与える影響に関する研究。鍼治療による大腰筋の筋緊張緩和が腰痛に与える影響。
- 具体的な論文は個別の手技や評価に依存するが、深部筋へのアプローチとしての鍼の有効性を示唆する基礎研究は多数存在します。
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鑑別診断の重要性に関する臨床ガイドライン:
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日本整形外科学会や各国の腰痛ガイドラインでは、レッドフラッグサイン(重篤な疾患の可能性を示す症状)の確認の重要性が強調されています。
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日本整形外科学会 診療ガイドライン「腰痛診療ガイドライン2019」
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