舌がヒリヒリ痛む…
舌痛症に鍼灸は効果ある?
自律神経とストレスへの東洋医学的アプローチ
「舌がピリピリするけど、見た目はなんともない」
「病院では異常なしと言われたのに、つらい…」
その症状、舌痛症(ぜっつうしょう)かもしれません。
原因不明の舌の痛みや違和感が続くこの症状は、
ストレスや自律神経の乱れと深く関係しており、
現代医学では対処が難しいことも少なくありません。
そんな中、鍼灸治療が舌痛症の症状緩和に有効である可能性が報告されてきています。
◆ 舌痛症とは?
原因が分かりにくい「目に見えない痛み」
舌痛症は、舌や口の中に異常がないのに、以下のような症状が現れる病気です。
- 舌がヒリヒリ、ピリピリと痛む
- 口の中が焼けるように感じる(Burning Mouth)
- 食事中や睡眠中は楽になる
- 検査をしても異常が見つからない
このような特徴から、「気のせい」と言われてしまうこともありますが
実際は自律神経の乱れやストレス、ホルモンバランスの変化が背景にあると考えられています。
◆ 舌痛症に鍼灸が効果的とされる理由
舌痛の原因の一つは、舌神経の興奮と考えられ鍼で対応可能な位置にあります。
また東洋医学では、舌痛症のような「原因がはっきりしない不調」こそ、体全体のバランスの乱れ(気・血・水の不調)が影響していると捉えます。
✅ 鍼灸で期待される効果
- 自律神経の安定化: 鍼灸には副交感神経を優位にする作用があり、交感神経の過緊張を緩和します。
- 血流改善と神経の鎮静: 舌や口周りの血行を促進し、痛みの伝達を抑える神経系の働きを整えます。
- 精神的な安定: 鍼灸は気分を落ち着け、不安感や抑うつの軽減にも効果があるとされます。
◆ 実際に使われるツボ例
- 合谷(ごうこく): 全身調整・鎮痛
- 内関(ないかん): 自律神経の調整
- 神門(しんもん): ストレスの緩和
- 百会(ひゃくえ): 精神安定・気の上昇を抑える
- 三陰交(さんいんこう): ホルモンバランスの調整
- 頬車(きょうしゃ):舌の神経を刺激できます。
- 上廉泉(かみれんせん):舌の筋肉を緩める場合に使います
当院では、体質や症状に合わせたツボを丁寧に選び、全身を調和させるような治療を行っています。
◆ 臨床報告・研究から見える効果
日本国内では、口腔外科・心療内科・鍼灸師が連携し、鍼灸治療によって舌痛が軽減した事例がいくつか報告されています。
とくに、投薬で効果が薄かった患者に対して、鍼灸が奏功した例もあることから、選択肢の一つとして注目されています。
※ただし、まだ大規模な研究は少なく、科学的なエビデンスは限定的です。
◆ 鍼灸が向いている舌痛症のタイプ
- ストレスや疲労がたまりやすい方
- 更年期以降でホルモンバランスが乱れている方
- 睡眠の質が悪い・不安感が強い方
- 病院の検査で異常がなかった方
◆ 当院でのアプローチ
当院では、舌痛症の患者様に対して次のような方針で施術を行っています。
- 丁寧なカウンセリングと体質チェック
- 自律神経とホルモンバランスを整えるツボへの施術
- 舌の神経興奮をおさえる鍼施術
- 冷え・睡眠・ストレス対策のアドバイス
◆ まとめ
舌の痛みに悩んでいるなら、鍼灸という選択を
舌痛症は「原因がわからないからこそ苦しい」慢性疾患です。
現代医学のアプローチで効果が出にくい場合も、
東洋医学的な視点から身体と心を整える鍼灸が役立つ可能性があります。
「どこに相談していいか分からない」
「薬に頼らず、自然に改善したい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
体と心のバランスを整えることが、改善への第一歩になります。
当院では、舌痛症に悩む方に対して、個別の体質に応じた施術プランをご提案しています。
初めての方もお気軽にご連絡ください。