■ こんな術後の症状に悩んでいませんか?
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人工股関節・膝関節の手術後に足のしびれが続く
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脊椎手術後、脚の感覚が鈍い・ピリピリする
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手術前より動けるようになったけれど、感覚異常が残っている
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「神経症状は時間が経てば…」と様子見しかないまま何ヶ月も経った
こうした症状は、手術後の末梢神経障害の可能性があります。
■ 手術後に起こる末梢神経障害とは?
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関節や脊椎の手術中に、神経が牽引・圧迫・冷却などの物理的ストレスを受けることがあります。
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神経そのものは切れていなくても、神経線維や髄鞘が損傷することで、しびれや感覚異常、時には運動障害も発生します。
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例としては以下のような術後障害があります:
手術 | よくある神経障害 |
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人工股関節置換術 | 大腿外側皮神経・坐骨神経のしびれや感覚異常 |
膝関節手術 | 総腓骨神経のしびれや下腿の異常感覚 |
腰椎固定術 | 神経根の再狭窄や癒着による坐骨神経症状 |
頚椎手術 | 上肢のしびれ、正中神経障害のような症状 |
■ 病院ではどう対応される?
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多くの場合、「術後の一過性神経障害」とされ、経過観察やビタミン剤(メチコバール)などが処方されます。
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しかし、「数ヶ月経っても治らない」「感覚が戻らない」ケースでは、神経の回復が自然には追いつかないことも。
■ 鍼灸でできること:神経の再生・回復環境の整備
神経には自己修復能力がありますが、
それには適切な刺激と環境が必要です。
鍼灸は、その再生を後押しするためのサポート手段になります。
🔸 鍼灸による具体的アプローチ:
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神経走行上への刺鍼+鍼通電療法(低周波)
→ 微細な電流で神経の伝導性と栄養状態を改善し、再生を加速します。 -
神経周囲の筋・靭帯の緊張緩和
→ 術後の癒着や炎症による間接的な神経圧迫を除去 -
局所の血流改善と酸素供給
→ 末梢神経の代謝を活性化し、回復の土台を整えます。 -
術後ストレス・自律神経の調整
→ 術後の睡眠障害・不安感も伴う場合、全身調整で心身を整えます
■ 実際の症例(60代・女性/人工股関節術後)
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主訴:右脚の外側(大腿部)のしびれとピリピリ感。術後6ヶ月経過しても症状が変わらず不安。
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治療内容:大腿外側皮神経と腰椎L1〜L3領域への鍼通電+腰殿部の筋緊張緩和
治療回数 | 経過メモ |
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初回 | 術後半年経過もあり、神経過敏が残存 |
3回目 | 立位でのヒリヒリ感が軽減、就寝時のしびれが緩和 |
5回目 | 昼間の活動時の違和感が半分以下に |
8回目 | 「しびれはあるけど、気にならないレベル」へ改善 |
■ 文献・研究報告:鍼通電は神経の再生を助ける
📘 Kang, S.Y. et al. (2011)
「鍼通電療法による末梢神経障害の修復促進効果」
✅ ラットの坐骨神経損傷モデルで、鍼通電により髄鞘再生が促進
✅ 正常群と比較して、伝導速度と筋収縮力が有意に改善
📘 日本語訳要約:
「鍼通電療法は末梢神経の再生を分子レベルで促進する可能性がある」
■ まとめ
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手術は成功したけど、残ったしびれや感覚異常がつらい…そんな悩み、珍しくありません。
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鍼灸は、神経が回復しやすい環境を整えると同時に、自然治癒力を引き出す後押しをします。
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「もう治らないかも」とあきらめる前に、ぜひ一度ご相談ください。
■ 当院でできること(伊東市・城ヶ崎さくら並木の鍼灸院)
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術後の神経症状に対する専門的な鍼灸
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医療機関でのリハビリと並行した補完的アプローチ
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手術前から術後まで見据えた予防・回復のトータルサポート