「鍼って痛そう…でも、なんで効くんだろう?」
「鍼を打つと、本当に体が楽になるの?」
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院にご来院される患者様から、よくいただくご質問です。
鍼治療は、古くから伝わる東洋医学の知恵ですが、
実はその効果は、現代の科学によっても解明されつつあります。
今日は、鍼があなたの体にどのように働きかけ
痛みを和らげたり、不調を改善したりするのか
その主なメカニズムである
「軸索反射(じくさくはんしゃ)」
と
「下降性疼痛抑制(かこうせいとうつうよくせい)」
について、分かりやすくご紹介します。
鍼が効く2つの科学的なメカニズム
鍼治療の効果は、主に私たちの体が持つ「反射」の仕組みを利用しています。
この反射は、個人差はありますが、
人間が本来持っている生理的な反応であり、基本的には必ず起こるものです。
1. 「軸索反射」:鍼を打った場所から広がる治癒の連鎖
「軸索反射」とは、鍼を打った部位で起こる、体自身の治癒反応のことです。
- どういうこと? 鍼が皮膚や筋肉に刺さると、その刺激が神経の末端(軸索)に伝わります。すると、神経の末端から「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」や「サブスタンスP」といった、血管を広げたり、炎症を抑えたりする物質が放出されます。
- どんな効果があるの? これらの物質が放出されることで、鍼を打った周囲の血管が拡張し、血流が劇的に改善します。血流が良くなると、痛みや疲労の原因となる老廃物が洗い流され、新鮮な酸素や栄養が供給されるため、筋肉の凝りが緩み、組織の修復が促進されます。 例えば、肩こりの部分に鍼を打つと、その周囲の血行が良くなり、肩がじんわり温かく感じるのは、この軸索反射が働いている証拠です。
2. 「下降性疼痛抑制」:脳が痛みをコントロールする司令塔!
「下降性疼痛抑制」とは、鍼の刺激が脳に伝わり、脳から「痛みを抑える物質」が放出されることで、痛みが和らぐ仕組みです。
- どういうこと? 鍼の刺激は、神経を通じて脳に伝わります。すると脳は、その刺激に対して「痛みを抑えよう」と反応し、エンドルフィンやセロトニンといった、モルヒネに似た作用を持つ「脳内麻薬」とも呼ばれる物質を放出します。
- どんな効果があるの? これらの物質は、脳から脊髄を介して全身に送られ、痛みの信号が脳に伝わるのをブロックしたり、痛みの感じ方を和らげたりする働きをします。 鍼治療後に「痛みが軽くなった」「体が楽になった」と感じるのは、この下降性疼痛抑制が働いているためです。また、この作用は、自律神経のバランスを整え、心身のリラックスを促す効果も期待できます。
鍼治療は、あなたの体に備わる「治る力」を引き出す
軸索反射も下降性疼痛抑制も、どちらも私たちの体が本来持っている
「自然治癒力」
を最大限に引き出すためのメカニズムです。鍼は、そのスイッチを押す役割を担っていると言えるでしょう。
「反射」と聞くと、人によって反応が違うのでは?と思われるかもしれませんが、
これらの生理的な反射は、個人差はあっても、人間の体には必ず備わっている機能です。
そのため、鍼治療は多くの方に効果が期待できるのです。
伊東市で「鍼が効く」を体感しませんか?
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、患者様一人ひとりの症状や体質に合わせて、鍼の深さや刺激の強さを調整し、これらのメカニズムを最大限に引き出す施術を行っています。
「なぜ効くのか」を知ることで、鍼治療への安心感が深まり、よりリラックスして施術を受けていただけるはずです。
長引く痛みや体の不調でお悩みでしたら、ぜひ一度、当院の鍼治療をご体験ください。あなたの体が持つ「治る力」を、鍼の力で目覚めさせましょう。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。