「整形外科で電気治療を受けたけど、家で使う低周波治療器と何が違うの?」
「なんで必ず整形や整骨院ではしなきゃいけないの?」
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院に
ご来院される患者様からよくいただくご質問の一つに
電気治療器に関するものがあります。
特に「低周波治療器」は身近な存在だけに、
その違いについて疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
鍼灸師として18年間、患者様の体に寄り添ってきた私が、
今日は整形外科や整骨院で使われる大型の電気治療器と、
ご自宅で手軽に使える小型の低周波治療器、
そして鍼治療との関係性について、分かりやすく解説していきます。
大きな違いは「出力」と「届く深さ」!
まず、最も大きな違いは
流れる電流の「出力(強さ)」と
「体のどこまで届くか」という点です。
1. ご自宅で使う「家庭用低周波治療器」
- 特徴: 手のひらサイズのコンパクトなものが多く、手軽に使えるのが魅力です。ピリピリとした刺激が心地よく、肩や腰に貼ってリラックス効果を求める方が多いですね。
- 届く深さ: 安全に配慮して、電流の出力が低く制限されています。そのため、電気刺激が届くのは皮膚の表面から数ミリ(約2~3mm)程度の浅い部分の筋肉や神経が主となります。
- メリット:
- 手軽なセルフケア: 好きな時に、場所を選ばずに使えます。
- 血行促進・リラックス: 浅い部分の筋肉のポンプ作用を促し、血行を改善。疲労回復や一時的なだるさの軽減に役立ちます。
- 軽い痛みの緩和: 表面の神経に作用し、痛みの感じ方を和らげる効果も期待できます。
- デメリット:
- 深部の凝りには届きにくい: 肩こりや腰痛の本当の原因は、体の奥深くにあるインナーマッスルや、複雑に絡み合った筋膜の癒着にあることが多いです。家庭用では、その深部まで刺激を届かせるのは難しいでしょう。
- 根本改善には繋がりづらい: あくまで症状の「一時的な緩和」が主な目的。根本的な原因が解決されないと、症状を繰り返しやすい傾向があります。
2. 整形外科・整骨院の「大型低周波治療器(医療用)」
- 特徴: 専門施設に置かれているため大きく、様々な調整機能がついています。国家資格を持つ専門家が、患者様の状態に合わせて電流の強さやパターンを細かく設定して使用します。
- 届く深さ: 家庭用よりも高い出力の電流を流すことが可能です。そのため、機器の種類によっては、低周波だけでなく「中周波」や「高周波」を用いることで、皮膚の抵抗を受けにくく、より深部の筋肉や神経にまで刺激を到達させることができます(例:干渉波治療器、ハイボルトなど)。
- メリット:
- 深部へのアプローチ: 家庭用では届かない奥の筋肉や痛みの原因に対して、より深く、集中的にアプローチできます。
- 多様な刺激パターン: 症状に応じて、周波数や波形を調整し、より効果的な刺激を与えられます。
- 専門家による診断と併用: 医師や柔道整復師が体の状態を診察し、他の治療法と組み合わせて行われるため、より専門的な治療が期待できます。
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院と「電気治療」
当院では、大型の低周波治療器はありません。
しかしパッドではなく、鍼に低周波をかける機械を所持しています。
それは「鍼通電(はりつうでん)」という方法です。
鍼通電とは?
これは、鍼を筋肉やツボに刺入した後、その鍼に弱い電流を流す施術です。
- なぜ鍼通電を使うのか? 鍼自体が、皮膚の抵抗を受けずにダイレクトに深部の筋肉やツボに到達するため、そこに電気を流すことで、低周波治療器では届かない「深部」に対し、ピンポイントで強力な電気刺激を与えることができます。 これにより、深部の血行促進、頑固な筋肉の凝りの緩和、痛みの軽減に非常に高い効果が期待できます。
私たちが18年間培ってきた鍼の技術と、この鍼通電を組み合わせることで、「表面的なお悩みから深部の根本原因まで」、多角的にアプローチし、患者様のつらい症状の改善を目指しています。
あなたの肩こり・腰痛、どこでケアしますか?
ご自宅の低周波治療器は、日々のセルフケアや軽い疲労回復にはとても役立ちます。
しかし、「使っているけど、なんだか物足りない」
「症状がなかなか改善しない」
「体の奥の方に凝りを感じる」
といった場合は、ぜひ専門家にご相談ください。
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、患者様お一人おひとりの症状や体の状態を丁寧に診察し、
鍼治療を通じて、あなたのつらい肩こりや腰痛の根本改善をサポートいたします。
「鍼通電ってどんな感じだろう?」とご興味を持たれた方も、どうぞお気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。