「ふわふわするめまいが続くけど、これって鍼灸で良くなるの?」
「急にグルグル目が回って、吐き気まで…これって病院に行くべき?」
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院には、めまいの症状でお悩みの方が多くご来院されます。
めまいといっても、その感じ方や原因は人それぞれ。
中には、すぐに病院を受診しないと危険なめまいもあるため
不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
鍼灸師として18年間、数多くのめまいと向き合ってきた私が、今回は
「鍼灸で改善が期待できるめまい」
と、
「すぐに医療機関を受診すべきめまい」
の違いについて、分かりやすく解説していきます。
ご自身のめまいがどちらに当てはまるのか、一緒に確認していきましょう。
鍼灸で改善が期待できるめまい
(主な5つのタイプ)
鍼灸治療は、体のバランスを整え、血流や自律神経に働きかけることで、様々なめまいの症状にアプローチできます。
特に、以下のようなめまいにお悩みの方におすすめです。
1. 頭の動きで起こる「良性発作性頭位めまい症」
- どんなめまい? 寝返りを打った時、起き上がった時、上を向いた時など、頭を特定の方向に動かした時に、数秒〜数十秒間だけグルグルと激しく目が回るめまいです。吐き気を伴うこともありますが、耳鳴りや難聴はありません。内耳の奥にある「耳石(じせき)」という小さな石が、三半規管という平衡感覚の器官に迷い込むことで起こると言われています。
- 鍼灸の役割 耳石そのものを動かすわけではありませんが、鍼灸で首や肩の筋肉の緊張を緩め、頭部や内耳周辺の血流を改善することで、耳石が元の位置に戻りやすくなるようサポートします。また、めまいの症状自体を軽減し、不安感を和らげる効果も期待できます。また個人的な臨床結果ですがエプリー法(このめまいのリハビリ)と同時に鍼をしても今まで問題はありませんでした(大規模臨床研究ではないので不安な場合はお知らせください)
2. 耳の症状も伴う「メニエール病」
- どんなめまい? **めまい発作、難聴、耳鳴り、耳が詰まった感じ(耳閉感)**の4つの症状が同時に、または周期的に現れるのが特徴です。めまいは数十分から数時間続く、強い回転性めまいであることが多く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。内耳のリンパ液が増えすぎて「水ぶくれ(内リンパ水腫)」を起こすことで発症すると考えられています。
- 鍼灸の役割 内耳の血流やリンパ液の循環を改善し、水ぶくれの軽減を目指します。メニエール病はストレスや自律神経の乱れが深く関わるため、鍼灸で自律神経のバランスを整え、心身のストレスを緩和することで、発作の頻度や重症度を軽減する効果が期待できます。
3. 風邪の後などに起こる「前庭神経炎」
- どんなめまい? ある日突然、強い回転性のめまいが起こり、数日から数週間続くのが特徴です。吐き気や嘔吐を伴いますが、難聴や耳鳴りはありません。ウイルス感染などによって、平衡感覚を司る神経(前庭神経)に炎症が起きることで発症すると考えられています。
- 鍼灸の役割 急性期は病院での治療が優先されますが、回復期や、めまいが治った後に残るふらつき、めまい感に対して、鍼灸は前庭機能の回復を促し、症状を軽減する可能性があります。血流改善や自律神経調整がその働きを助けます。
4. 首や肩のこりが原因の「頚性めまい」
- どんなめまい? 首や肩の凝りがひどい時に、ふわふわ・ゆらゆらするような浮動性のめまいやふらつきを感じます。首を動かすと症状が悪化することもありますが、耳の症状や神経症状は伴いません。首の筋肉の強い緊張が、脳への血流や自律神経に影響を与えることで起こると考えられています。
- 鍼灸の役割 まさに鍼灸の得意分野です!首や肩の頑固な凝りを深部から緩め、血流を改善することで、脳への血流がスムーズになり、めまいが改善することが期待できます。同時に自律神経のバランスも整え、心地よいリラックス効果も得られます。
5. ストレスや自律神経の乱れによるめまい
- どんなめまい? 病院で検査を受けても特に異常が見つからないのに、ふわふわ・ゆらゆらするようなめまいが続くタイプです。動悸、倦怠感、不眠、頭痛、不安感など、他の自律神経失調症の症状を伴うことが多く見られます。
- 鍼灸の役割 鍼灸治療は、自律神経のバランスを整え、心身の緊張を解きほぐすことに非常に有効です。ストレスに対する体の抵抗力を高め、リラックスを促すことで、めまいを含む様々な不調の改善が期待できます。
すぐに病院に行くべきめまい
(危険なめまいのサイン)
以下のようなめまいを経験した場合は、一刻も早く専門の医療機関(脳神経外科、耳鼻咽喉科、内科など)を受診してください。
これらのめまいは、脳や心臓の病気が原因である可能性があり、命に関わることもあるからです。
1. 脳が原因の「中枢性めまい」
- 主な症状:
- めまいと一緒に、下記のような神経症状がある場合:
- 手足のしびれや麻痺(ろれつが回らない、物が二重に見える、顔の麻痺など)
- 激しい頭痛(今まで経験したことのないような)
- まっすぐ歩けない、立てないほどの強いふらつき
- 意識が遠のく、意識が朦朧とする
- めまいと一緒に、下記のような神経症状がある場合:
- 考えられる病気: 脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳炎など。
2. 心臓・血管が原因のめまい
- 主な症状:
- 立ちくらみのようなめまい(意識が遠のく感じ)
- 胸の痛み、動悸、息切れなどを伴う
- 考えられる病気: 不整脈、心筋梗塞、起立性低血圧、重度の貧血など。
3. その他の重篤な疾患が疑われるめまい
- 高熱を伴うめまい
- 服用している薬の副作用によるめまい
- 急激な視力・視野の変化を伴うめまい
鍼灸師からのメッセージ:まずはお気軽にご相談を
めまいは、その種類を見極めることが非常に大切です。
ご自身のめまいがどのタイプなのか、そして鍼灸治療が適しているのかどうか、ご自身で判断するのは難しいと感じるかもしれません。
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、患者様一人ひとりの症状を丁寧に問診し、鍼灸治療で対応可能かどうかをしっかりと見極めます。
もし、危険なめまいの兆候が見られる場合は、迷わず医療機関への受診をおすすめいたします。
「このめまい、どうにかしたいけど、どこに行けばいいか分からない…」 そんな不安を抱えている方も、まずは一度、お気軽にご相談ください。
あなたの症状に真摯に向き合い、鍼適応外なら病院への通院をアドバイスするなど、最適なケアを見つけるお手伝いをさせていただきます。
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