「昨日は腰が痛かったのに、今日はお尻が痛い」
「痛みが日に日に場所を変えている」
――そんな経験はありませんか?
実は、痛みが移動するという現象は、東洋医学でも西洋医学でもよく知られていることです。
今回はその理由と、鍼灸がどのように対応できるかをご紹介します。
痛みが移動する原因とは?
【1】神経の影響による痛みの移動(西洋医学的視点)
放散痛:原因が別の場所にあるのに、痛みを違う部位に感じる現象。例:腰のヘルニア→足の痛み。
神経痛:坐骨神経痛や肋間神経痛など、神経に沿って痛みが移動することがあります。
筋膜性疼痛:筋肉や筋膜のコリが原因で、離れた場所に痛みを飛ばす(関連痛)ことがあります(トリガーポイントの考え方)
脳の痛覚処理の変化:長い間苦しんで入ると、脳や脊髄での痛覚の感じ方が変わることがあります。もっと簡単にいうと、少しの刺激でも痛みを感じやすい身体になります。
【2】鍼灸で考える「痛みの移動」
風邪(ふうじゃ)による移動性の痛み:東洋医学では、「風」は痛みを移動させる性質があるとされます。
気血の巡りによる変化:鍼灸治療によって気血(きけつ)が動き始めると、痛みの位置が変わることがあります。
瞑眩反応:治療が体の深い部分に働きかけたとき、一時的に痛みが別の場所に現れることもあります。
痛みが移動するのは「悪いサイン」?
必ずしも悪い兆候とは限りません。
特に鍼灸治療中であれば、気血の流れが整う過程で一時的に痛みが動くことは、むしろ良い反応と考える場合もあります。
ただし、痛みが強くなる・麻痺が出る・感覚が鈍くなるなどの症状を伴う場合は、神経の圧迫や内臓疾患の可能性もあるため注意が必要です。
当院での対応
伊東市の城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、痛みの場所が移動する症状に対しても、丁寧に問診を行い、東洋医学・現代医学の両面から状態を見極めたうえで施術を行います。
痛みが移動して不安な方、検査では原因が見つからなかった方も、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
- 痛みが移動するのは神経・筋膜・経絡の流れが関係している場合があります
- 鍼灸では気血の巡りを整えることで、痛みの根本原因にアプローチします
- 治療過程での痛みの移動は、一時的な調整反応であることも
体の声に耳を傾けて、違和感があるときは早めのケアをおすすめします。
伊東市|城ヶ崎さくら並木の鍼灸院
あなたの体と心に寄り添う鍼灸を提供します。