鍼灸や整体で難病は治る?「どんなものでも治す」という宣伝の真実と、賢い施術所選び【伊東市】

 

「難病と診断されたけど、諦めたくない…」

 

「あそこは治ると言ってたから通ったのに治らなかった・・・で、悪いのはあなただと言われた」

 

 

伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院にも、そのような不安や疑問を抱えてご相談に来られる方がいらっしゃいます。

 

インターネット上では、「どんな病気でも治る」と謳う整体院や鍼灸院の広告を目にすることもあり、混乱されている方もいるかもしれません。

 

今回は、なぜそうした宣伝が存在するのか

 

そしてつらい思いをしている患者様が安心して施術を受けるためのポイントを、鍼灸師の立場から正直にお伝えします。

 

 


なぜ「整体・カイロプラクティック」で難病も治ると言う院があるのか?

 

 

整体やカイロプラクティックは、手技で体の歪みを整え、筋肉や骨格にアプローチする施術です。

 

しかし、医学的に「難病を治す・なんでも治せる」という科学的根拠は確立されていません。

 

それでも「治る」と宣伝する背景には、主に3つの理由が考えられます。

1. 「自然治癒力」の過大な解釈

 

 

ロジック

 

整体やカイロプラクティックは、体の歪みを整えることで、本来人間が持つ「自然治癒力(イネイト・インテリジェンス)」が最大限に発揮されるという考え方が根底にあります。

 

この考え方を極端に解釈し、「体が正常な状態に戻れば、病気は自力で治せる」と主張してしまうケースです。

 

 

現実との乖離

 

確かに体のバランスを整え、血流を良くすることは、自律神経の安定や全身の不調緩和に繋がります。

 

しかし、それがいろいろな病態、特に難病そのものを「治癒」させる直接的な証明にはなりません。

 

治癒」と「症状の緩和」は全く別の概念です。

2. 「症状の緩和」を「治癒」と混同

 

 

ロジック

 

難病に伴う痛み、しびれ、筋肉のこわばりといった「つらい症状」を施術で一時的に和らげることは、手技療法でも可能です。

 

しかし、この「症状の緩和」をあたかも「病気が治った」かのように宣伝している可能性があります。

 

 

現実との乖離

 

患者様は症状が軽くなったことで「治った」と感じるかもしれませんが、それは病気の根本的な原因が解決したわけではありません。

 

病気の進行を止めたり、原因を取り除いたりする効果とは異なります。

3. 法的知識の欠如と広告規制の甘さ

 

 

ロジック

 

整体師には、鍼灸師や柔道整復師のような国家資格に基づく厳格な広告規制がありません。

 

そのため、医師法や景品表示法に抵触するリスクを軽視し、ギリギリの表現を使ってしまうケースが考えられます。

 

 

現実との乖離

 

「治療」「治る」といった表現は、医師による医療行為を指す言葉です。

 

やはり「自然治癒力」過剰に演出している場合があり、患者様を誤解させる可能性があります。

 

 


なぜ「鍼灸」でも難病を治すと言う院があるのか?

 

鍼灸は、東洋医学という長い歴史を持つ学問に基づいた治療法です。

 

難病専門と謳う鍼灸院の背景には、手技療法とは異なる理由が存在します。

1. 「弁証論治(べんしょうろんち)」に基づく治療

 

 

ロジック

 

東洋医学では、患者様一人ひとりの体質や症状を総合的に分析し、治療法を決定する「弁証論治」という考え方があります。

 

西洋医学で原因不明とされる難病に対しても同じように

 

患者様の「気(き)」「血(けつ)」「津液(しんえき)」のバランスや

 

「臓腑(ぞうふ)」の機能低下という視点から病態を捉え、オーダーメイドの治療を行うことで症状の緩和を目指します。

 

 

現実との乖離

 

このアプローチは、患者様のQOL向上に非常に有効です。

 

しかし、西洋医学で診断された難病そのものを根本から治すことを証明する科学的根拠は、現時点では限定的です。

 

あくまで症状の緩和が主な目的となります。

2. 豊富な臨床経験と西洋医学との統合

 

 

ロジック

 

中国などでは、鍼灸が西洋医学と並んで広く普及しており、病院でも鍼灸治療が提供されています。

 

そのため、豊富な臨床経験を持つ鍼灸師が、特定の難病(パーキンソン病、多発性硬化症など)に有効な治療法を見出している場合があります。

 

また、西洋医学の診断を理解した上で、東洋医学的なアプローチを組み合わせることで、治療効果を高められるという考え方です。

 

 

現実との乖離

 

経験に基づいた効果は確かに期待できますが

 

それを誰にでも当てはまる「治癒」として断定的に宣伝することは、やはり誇大広告に当たります。


信頼できる施術所を選ぶための3つの安心ポイント【伊東市】

 

難病と診断された方にとって、藁にもすがる思いで施術所を探す気持ちは痛いほど分かります。だからこそ、冷静に、賢く施術所を選ぶことが大切です。

 

 

国家資格の有無を確認する

 

鍼灸師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師は、解剖学や生理学などの基礎医学を3年以上学び、国家試験に合格した医療の専門家です。

 

そして医学を勉強し続けているからこそ「施術者ができる範囲」を常に意識しています。

 

なのでなんでも治るとは到底考えていない人を探すこと、これがまともな施術者を探すコツです。

 

 

「症状の緩和」を目的としているか確認する

 

「治る」「完治」といった断定的な言葉ではなく

 

「症状の緩和」「QOLの向上」「生活の質の改善

 

を目的としている院を選びましょう。

 

正直な姿勢は、信頼の証です。

 

 

 

医療機関との連携を明確にしているか

 

 

難病の治療は、医師による診断と治療が不可欠です。

 

鍼灸や整体は、あくまでそれを補完する役割です。

 

医療機関での治療と並行して施術を受けることを推奨しているか、連携体制があるかをチェックしましょう。

 

「病院はダメ、当院で治す!」という施術者は過去にもいましたが、なかなか患者様が苦労したご様子です。

 

 

城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、難病を「治す」と断定的な表現はしません。またなんでも改善できるとは到底考えていません。

 

しかし、難病や原因不明の症状に伴う痛み、しびれ、自律神経の乱れ、筋肉の緊張といった「おつらい症状」の緩和には、鍼灸治療が有効な手段となり得ると考えています。

 

もしあなたが難病や原因不明の病に伴う症状でお悩みなら、ぜひ一度、ご相談ください。

 

当院は、あなたの症状に寄り添い、少しでも快適な毎日を送れるよう全力でサポートさせていただきます。

 

 

ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。

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