ぎっくり腰や寝違え・膝痛の急性期に鍼をしても大丈夫?日本の鍼灸師と中国の考え方【伊東市】

「ぎっくり腰になったばかりで、今にも激痛が…こんなときに鍼をしても大丈夫?」

 

「膝の炎症がひどいときに鍼を打つと、かえって悪化するんじゃないの?」

 

伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院にて、本日このようなご質問をいただきました。

 

ぎっくり腰や寝違えなどの急性炎症期に鍼治療をしても良いのか、不安に思う方も多いかもしれません。

 

急性炎症期に鍼治療を行うべきかどうかは、鍼灸師の間でも意見が分かれるデリケートなテーマです。

 

これは、日本人と他の国の中医(特に中国や韓国、便宜上中国とします)の炎症に対する見方や、鍼が身体に与える影響の解釈の違いから生じています。

日本の鍼灸師の考え方:急性期は「慎重に」

 

日本の多くの鍼灸師は、ぎっくり腰や寝違えの急性期には、患部への直接的な鍼刺激を避けるべきだと考えています。

 

私自身も日本ではそう教育を受けました。

 

この考え方の背景には、炎症を悪化させるリスクを避けるという、慎重なアプローチがあります。

 

 

炎症を「悪化」させるリスクを避ける

 

炎症が起きている部位は、身体が治そうと頑張っている最中です。直接鍼を打つことで、その頑張りを邪魔したり、かえって痛みを強くしてしまったりする可能性があると考えます。

 

 

急性期は「炎症を鎮める」ことが最優先

 

そのため、患部には触れず、炎症を抑える作用がある別のツボ(例えば、手足にあるツボ)を使って、全身からアプローチすることで痛みを和らげます。

 

このため、日本の鍼灸院では、炎症が落ち着いてから本格的な治療、つまり炎症が起きてしまった根本原因の治療を始めることが多いのです。

 


中国での考え方:急性期にこそ「積極的に」

 

一方、中国の伝統的な鍼灸の考え方では、急性期であっても鍼治療を行うことは一般的で、むしろ積極的にアプローチすることが多いです。

 

この考え方の背景には、炎症を「停滞」と捉える見方があります。

 

 

炎症を「治癒を加速させる」チャンスと捉える

 

ぎっくり腰などの炎症部分は、患部の血流が悪くなっている状態(気血の停滞)だと考えます。

 

鍼を打つことで、この停滞を解消し、血流を改善することで、治癒のプロセスを加速させることを目指します。

 

 

痛みと腫れを「治める」目的

 

患部に鍼を打つことで、痛みや腫れの原因となっている物質を排出しやすくし、早期に症状を緩和させることを目的とします。

どちらの考え方が正しい?

〜城ヶ崎さくら並木の鍼灸院の考え方〜

 

 

どちらの考え方も、患者様を早く楽にしたいという思いは同じです。

 

当院では、中国側の施術をします。

 

理由としては少しでも早く患者様の苦痛を取り去りたい、それだけです。

 

 

ぎっくり腰や寝違えの急性期には、患部に施術を行います。

 

一時的に筋肉痛になる場合もありますがすぐにそれはおさまります。

 

当院では、急性期のぎっくり腰や寝違えの痛みは、ほとんどの場合1回の施術で、日常生活に支障がない状態を目指しています。

 

炎症が収まるまで待つとしたら「鍼灸院って必要なんてないんじゃないの?」と考えているからです。

 

「うちは根本から治すから!」という考えは素敵ですが、患者様の苦痛を1ミリでも取り除きたいという気持ちが医療にかかわる人間として必要だと思っています。

 

もし、あなたが病院や整骨院・整体院・他の鍼灸院などであまり治療をしてくれなくてお悩みでしたら、まずは一度ご相談ください。

 

「鍼をしても大丈夫かな?」という不安な気持ちに寄り添い、安全かつ効果的な施術をいたします。

 

ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。

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