「鍼って、ツボに刺すんでしょ?」
鍼治療と聞くと、多くの人が「ツボ」という言葉を思い浮かべるかもしれません。
実は、鍼灸には大きく分けて2つのアプローチがあるのをご存知でしょうか?
それは、
**現代医学の知識に基づいた「現代鍼灸」**と
**古くから伝わる「東洋医学」**の考え方です。
今回は、それぞれの違いと、伊東市にある当院がなぜ両方を組み合わせて施術を行うのか、その理由についてご説明します。
「現代鍼灸」と「東洋医学」、何が違うの?
【現代鍼灸】
〜科学的な根拠に基づいたアプローチ〜
現代鍼灸は、解剖学、生理学、運動学といった**現代医学(西洋医学)**の知識をベースにしています。
- 施術の考え方: 痛みの原因を、筋肉、神経、関節といった組織の機能的な問題として捉えます。
- ターゲット: 硬くなった筋肉や、神経の圧迫、血流の滞りなど、原因となっている特定の組織に直接アプローチします。
- 強み: 科学的な研究データが多く、特に**運動器の痛み(肩こり、腰痛、関節の痛みなど)**に対して高い効果を発揮します。
当院では、まずこの現代鍼灸をメインに施術を行います。
科学的データが多いということは、治る確率やスピードが計算しやすいということです。つまりデータがあるものなら治ることをお約束しやすい手法です。
「この筋肉が硬くなっているから痛いんです」
「この神経に沿って治療します」
といったように、患者様ご自身にもご納得いただけるよう、分かりやすくご説明しながら施術を進めていきます。
【東洋医学】
〜身体全体のバランスを整えるアプローチ〜
東洋医学は、身体を一つのまとまりとして捉え、全身のバランスを整えることを重視します。
- 施術の考え方: 症状だけでなく、患者様一人ひとりの「体質(証)」や、その症状が現れた根本的な原因(例:冷え、ストレス、内臓の不調)を探ります。
- ターゲット: 脈やお腹、舌の状態を診ながら、身体全体の「気」「血」「水」の流れを整えるツボにアプローチします。
- 強み: 原因がはっきりしない**不定愁訴(だるさ、めまい、不眠など)**や、自律神経の乱れからくる症状に対して、高い効果を発揮します。
当院の施術方針
〜両方の良いところを組み合わせる〜
当院では、この2つのアプローチを組み合わせて、患者様一人ひとりに最適な治療を行います。
まずは現代鍼灸でアプローチ
肩こりや腰痛など、原因が特定しやすい症状に対しては、まず科学的な根拠に基づいた現代鍼灸で施術を行います。
改善が難しい場合は東洋医学も活用
もし、現代鍼灸だけでは改善が難しい場合や、原因がはっきりしないだるさ、不眠などの症状がある場合は、東洋医学的な観点から全身のバランスを整える施術に切り替えます。
これにより、患者様の症状に多角的にアプローチし、より高い治療効果を目指します。
鍼灸は、あなたの身体と向き合うための大切な時間です
痛みや不調を根本から改善するためには、科学的な視点と、身体全体を診る東洋医学的な視点の両方が必要だと考えています。
「なかなか良くならない…」と諦めている方も、ぜひ一度ご相談ください。
伊東市にある当院が、お一人おひとりの身体の状態をしっかり見極め、最適な施術をご提供します。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。