「お尻から足にかけて、しびれや痛みがあるんです…」
「これって、やっぱり坐骨神経痛ですよね?」
そう言って来院される患者様の中には、病院で「神経痛」と診断された方も多くいらっしゃいます。
しかし、実はその痛みやしびれ、本当に神経が原因ではないかもしれません。
今回は、鍼灸師が痛みの原因を見極めるために使う
「本物の神経痛」
と
「偽の神経痛(関連痛)」
という考え方について解説します。
「本物の神経痛」とは?
本物の神経痛とは、神経そのものが損傷したり、ヘルニアや骨の変形によって強く圧迫されたりしている状態を指します。
- 症状に変動がない: 症状が持続的で、一日の中の時間帯や、座る・立つといった動作によって痛みの強さがほとんど変わりません。
- 神経機能の低下を伴う: 痛みだけでなく、運動神経の麻痺(力が入らない)、感覚神経の低下(しびれや感覚が鈍い)といった、明確な機能障害が持続的に見られます。
このような症状がある場合、根本的な原因(ヘルニアなど)へのアプローチが必要です。
「偽の神経痛(関連痛)」とは?
「神経痛」と思われている痛みの多くは、実は関連痛である可能性があります。
関連痛とは、筋肉や筋膜、関節といった神経以外の組織が原因で、神経痛に似た痛みやしびれを感じる状態です。
- 症状に変動がある: 時間帯や姿勢、動作によって痛みの強さが変わります。例えば、「朝はつらいけど、日中は少し楽になる」「長時間座ると痛いけど、歩くと少し良くなる」といった波が見られます。
- 神経機能の低下を伴わない: 麻痺や感覚の鈍麻といった明確な機能障害はなく、痛みやしびれが主な症状です。
梨状筋症候群などがこの関連痛にあたります。
お尻の奥にある筋肉が硬くなり、その下を通る坐骨神経を圧迫することで、神経痛に似た症状を引き起こすのです。
あなたの痛み、どちらのタイプ?
痛みやしびれがどちらのタイプかを見極めることは、適切な治療を選択し、最短で症状を改善するための第一歩です。
- 「本物の神経痛」の場合: 鍼灸は、痛みを和らげたり、神経の回復を促したりする対症療法として有効です。治療期間は比較的長くかかります。
- 「偽の神経痛(関連痛)」の場合: 痛みの根本原因である筋肉や筋膜を、鍼で直接治療することで、症状を大幅に改善できる可能性が高いです。
「どこに行っても良くならない…」
そう諦めてしまう前に、まずはあなたの痛みの原因がどこにあるのか、私たちと一緒に見つけてみませんか?
伊東市の当院では、あなたの症状を詳しく伺い、適切な治療法をご提案させていただきます。
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