「いつもの慢性的な痛みが、今日は突然激しくなった」
「ストレスで身体がガチガチになり、今すぐこの緊張を止めたい」
慢性的な痛みや自律神経の不調を抱える方にとって
「急な痛みの波」や「耐え難いほどの過緊張」は大きな問題です。
当院では、このような緊急性の高い症状に対し、鍼に微弱な電流を流す「鍼通電」の周波数を調整し、
「100Hz(ヘルツ)」という特殊な設定を用いることがあります。
今回は、100Hzの鍼通電がなぜ即効性が高いのか、脳内でどのような物質を分泌させているのかを、科学的な背景を交えて解説します。
1. 鍼が引き出す、身体の「緊急鎮痛システム」
100Hzの鍼通電が刺激するのは、脳内に存在する**「内因性オピオイド」**の中でも、特に強力で即効性の高い物質です。
ダイノルフィン(Dynorphin)
- 役割: ダイノルフィンは、脳のオピオイド受容体のうち**「カッパ(κ)受容体」**に強く作用し、非常に強力な鎮痛作用を発揮します。
- 特徴: 作用時間は比較的短いものの、その鎮痛効果は強力です。痛みやストレスに対する身体の緊急ブレーキとして機能します。
100Hzの通電は、このダイノルフィンを瞬時に分泌させることで、急激に悪化した症状に対して速やかに対応することを目的としています。
2. 100Hz通電の秘密と周波数ごとの使い分け
鍼通電の周波数によって放出される脳内物質が異なるという事実は、中国の韓済生(Han Jisheng)教授らによる世界的な研究で確立されました。
【鍼灸の科学的戦略】
- 100Hzは緊急時: 急な激痛や、慢性痛の緊急的な悪化時に、まずダイノルフィンを放出し**痛みの波を強力に鎮める(緊急ブレーキ)**ために使用します。
- 2Hzは根本改善: 痛みが落ち着いた後は、エンドルフィンを放出し**痛みにくい身体を作る(体質改善)**ために、2Hzに切り替えて継続的に施術を行うことが多いです。
最近では2~100Hzの周波数を波のように調整する「スウィープモード」ができる機械が出てきました。そのため世界的にはこの機能を使ってあらゆる痛みに対応できるように対策することが主流となってきています。
このように、鍼灸師は患者様の症状の性質(急性か、慢性か)を見極め、周波数を使い分けることで、最も効率的かつ効果的な治療を提供できるように努めています。
3. 当院の施術:顔や頭の鍼で即座に脳を鎮める
当院では、ダイノルフィンの分泌を最大限に促すため、脳に情報が伝わりやすい顔や頭のツボに100Hzの通電を行います。
- 急な痛みのブロック: 三叉神経への刺激を通じて、ダイノルフィンを放出させ、頭痛や顔面の急激な緊張といった症状を迅速にブロックします。
- 過緊張の緩和: 自律神経が過剰に興奮している状態に対し、100Hzの強いシグナルで神経の興奮を即座に鎮静化させ、緊急的なリセットを促します。
私たちは、あなたの身体が持つ自然な鎮痛システムを正確に引き出し、つらい症状から一刻も早く解放されるよう最善を尽くします。
急な痛みの波でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
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