【伊東市】手汗・寝汗が止まらない原因は?鍼灸が自律神経の過緊張を断ち切るメカニズム

手掌(手のひら)から流れ出る汗、眠っている間にびっしょりになる寝汗…。

 

 

甲状腺の病気など、原因となる原疾患がないにもかかわらず

 

こうした「エクリン汗腺の機能亢進による過剰発汗」(機能性発汗過多症)

 

に悩む方は多くいらっしゃいます。

 

 

現代医学の対症療法(塩化アルミ塗布や交感神経遮断術)も有効ですが

 

根本的な体質の改善や自律神経の乱れにアプローチしたい方には、鍼灸治療が非常に有効です。

 

 

城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、発汗の種類ごとに原因を分析し、過剰な交感神経の興奮を鎮静化させる専門的な鍼灸治療を提供しています。

 

 


1. 汗の専門知識:あなたの発汗はどのタイプ?

発汗過多を改善するためには、まず汗の種類と中枢機構を理解することが重要です。

 

発汗の種類 特徴と原因となる中枢機構 鍼灸治療のターゲット
① 精神性発汗(手汗など) 体温調節とは無関係に、精神的な緊張や興奮に反応する発汗。「手に汗握る」の好例。中枢は大脳皮質の前運動野、大脳辺縁系など。 緊張を和らげる**自律神経中枢(HPA軸)**へのアプローチ。
② 寝汗 脳内温度を下げる目的で、視床下部の発汗中枢から命令が出る発汗。夜遅までの残業など、長時間の脳活動による脳内温度の過剰な上昇が主な原因と考えられます。 視床下部への血流改善と、全身の交感神経緊張の是正。
③ 温熱性発汗(全身) 体温上昇を感知した体温中枢(視床下部)による、体温を低下させるための発汗。代償性発汗はこのタイプ。 全身の交感神経(第8頚髄~第3腰髄)の緊張の是正。

2. 鍼灸が発汗過多に有効な科学的・東洋医学的根拠

 

鍼灸治療が過剰な発汗を抑制する最大の理由は、汗の分泌を制御する「交感神経」に直接作用できる点にあります。

✅ 論拠①:交感神経活動の鎮静化

多汗症の多くは、交感神経が優位になりすぎることで、汗腺への「汗を出せ」という指令が過剰に出続けている状態です。

  • 鍼の作用: 鍼刺激は、自律神経の中枢である視床下部や脳幹、および末梢の交感神経節に作用します。
  • 科学的データ: 鍼治療が**心拍変動解析(HRV)**の指標を改善し、交感神経の活動を抑制し、副交感神経の働きを優位にすることが示されています。交感神経の過緊張が和らぐことで、汗腺への異常な指令が減少し、発汗量が抑制されます。(出典:自律神経失調症に対する鍼灸の効果に関する生理学研究

✅ 論拠②:視床下部(体温・発汗中枢)の機能改善

 

寝汗のように「脳内温度が高すぎる」ことが原因の発汗に対しては、中枢の血流改善が鍵となります。

 

  • 寝汗のメカニズム: 長時間の脳活動により高すぎる脳内温度を、視床下部の発汗中枢が下げようと命令を出します。しかし、頸肩のコリなどで視床下部への血流が減少すると、中枢の監視機能が狂う可能性が考えられます。
  • 鍼灸の着想: 首肩のツボ(天柱、肩井など)への鍼刺激は、脳への血流を改善する目的があります。特に寝汗の場合、夜遅くまでの脳活動の疲労を考慮し、鍼灸で視床下部周囲の環境を整えます。

✅ 論拠③:胸部交感神経領域の緊張の是正

 

交感神経遮断術後の代償性発汗は、遮断された交感神経支配領域(例えば顔面・頭部)からの発汗が止まることで、熱発散のために胸や背中、大腿部などから大量に汗が出る現象です。

  • 鍼灸の着想: 交感神経遮断術で効果のあった胸椎の棘突起の直側には、交感神経幹の近傍に位置する筋肉(棘筋など)があります。この**胸椎の際の細いコリ(硬結)**に対し鍼治療を行うことで、手術のような危険を伴わずに、交感神経の過剰な緊張を是正するアプローチが可能です。

3. 鍼灸治療による発汗過多へのアプローチ

当院では、多汗症のタイプに応じて以下の治療を組み合わせます。

  1. 精神性発汗へのアプローチ: 手足や腹部にある自律神経調整に特化したツボを用い、全身の交感神経の過緊張を鎮静化させ、精神的リラックスを促します。
  2. 寝汗へのアプローチ:
    • 頸肩への施術: 首から肩にかけてのコリを解除し、視床下部への血流を確保し、脳内温度の調整機能をサポートします。
    • 背部への施術: 胸椎の際にある交感神経の緊張部位を狙い、鍼で直接的な弛緩を促します。(特に胸部交感神経遮断術の着想を応用したアプローチ
  3. 全身へのアプローチ: 上背部や胸腹部へ速刺速抜(古代から伝わる手技で、全身の交感神経の興奮を一気に冷ます意図がある)を行うなど、患者様の体質と症状に応じた東洋医学的な手法で、発汗作用が起こりやすい体質を根本から改善します。

4. ご予約・お問い合わせ

塩化アルミや交感神経遮断術などの対症療法とは異なり、鍼灸は汗の指令を出す「自律神経」や「脳内中枢」の機能そのものを整え、発汗の悪循環を断ち切ることを目指します。

 

発汗過多でお悩みの方は、ぜひ一度、当院の専門的な鍼灸治療にご相談ください。

 

城ヶ崎さくら並木の鍼灸院

  • 住所: 〒413-0231 静岡県伊東市富戸908-111 セルティア城ケ崎105
  • 電話番号: 0557-51-3663
  • インターネット予約: [24時間受付中!ご予約はこちら] (https://kenkounihari.seirin.jp/clinic/1195/reserve)
  • 駐車場: 完備しております。

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