「数日間、激しい嘔吐が止まらない…けど原因不明だ」
「しばらく経つとケロッと治るが、またいつ発作が来るか不安で仕方がない…」
このような症状を周期的に繰り返すのは
周期性嘔吐症候群(Cyclic Vomiting Syndrome: CVS)
かもしれません。
CVSは小児だけでなく成人にも見られ、その発作は患者様の日常生活や精神状態に深刻な影響を与えます。
CVSは、その病態が片頭痛と深く関連しており、自律神経の乱れが発作を誘発することがわかっています。
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、片頭痛予防の知見と自律神経調整の専門技術を応用し、CVSの発作の頻度と重症度を軽減するための鍼灸治療を提供しています。
ただしCVS本体に対して鍼灸のエビデンスは不足しているため、東洋医学の考えも応用して施術している疾患だということはご了承ください。
1. なぜ周期性嘔吐症候群(CVS)は「片頭痛の仲間」なのか?
CVSが難治性である理由の一つは、胃腸の問題ではなく、脳の中枢神経の過敏性にあるからです。
CVSの病態と片頭痛の関連
CVSは、国際頭痛分類において「片頭痛に関連する周期性症候群」の一つとして分類されています。
- 共通点: CVSの発作は片頭痛と同様に、疲労、ストレス、特定の食物などを引き金に起こりやすく、数時間〜数日間続く**「発作性」**の症状を特徴とします。
- 治療の応用: 片頭痛の発作予防に有効な治療法は、CVSの発作軽減にも効果的である可能性が高いと論理的に推測されています。
2. 鍼灸がCVSの発作を抑える2つの科学的メカニズム
CVSの治療目標は、発作の引き金となっている中枢神経と自律神経の過敏性を鎮めることです。鍼灸は、この目標に対し、客観的なエビデンスに基づいたアプローチが可能です。
✅ メカニズム①:嘔吐中枢と自律神経の過敏性を鎮める
激しい嘔吐発作は、脳の**「嘔吐中枢(延髄)」や交感神経**が過剰に興奮している状態です。
- 鍼の作用: 鍼刺激は、自律神経の中枢である視床下部や脳幹に作用し、興奮している交感神経を鎮静化させ、副交感神経(リラックス)を活性化させる作用があります。
- 期待できる効果:
- 嘔吐中枢の鎮静: 嘔吐発作を引き起こす異常な指令を和らげます。
- ストレス反応の抑制: 精神的な緊張から発作が誘発されるのを防ぎます。
✅ メカニズム②:片頭痛予防のエビデンスを応用
CVSと同様に「発作性」の症状を特徴とする片頭痛に対し、鍼灸は有効性が証明されています。
- 研究結果: 複数のランダム化比較試験(RCT)により、鍼治療を標準的な治療に加えることで、片頭痛の発作頻度や日数が有意に減少することが示されています。(出典:片頭痛に対する鍼治療のエビデンス)
- CVSへの応用: この**「発作を予防する」**鍼灸の力を応用し、CVSの周期的な嘔吐発作の頻度を減らし、重症度を軽減する効果が期待できます。
3. 当院の鍼灸治療アプローチ:発作間欠期のケアの重要性
CVSの治療において重要なのは、発作が起きていない**「間欠期」**に、次の発作を起こしにくい体質へと整えていくことです。
- 発作予防のための自律神経調整:
- 頭・顔・首への施術: 精神的なストレスや疲労を緩和し、脳の緊張を緩めるために、自律神経の調整に特化したツボに鍼を施します。
- 消化器系のケア: 吐き気や消化不良を和らげ、胃腸の調子を整えるツボ(内関、足三里など)を用い、発作間欠期の体調を安定させます。
- 片頭痛トリガーの解除: 片頭痛の予防に有効なツボや、首・肩の強い緊張部位を緩めることで、発作の引き金となりやすい身体的なストレスを軽減します。
- 内臓環境の改善: 東洋医学的な診断に基づき、乱れた「気」の流れを整え、体質を根本から見直すことで、嘔吐という症状が出にくい体づくりをサポートします。
4. ご予約・お問い合わせ
激しい嘔吐を繰り返すCVSは、適切な治療によって発作をコントロールすることが可能です。
薬に頼らず、心身のバランスを整えながら根本的な改善を目指したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院
- 住所: 〒413-0231 静岡県伊東市富戸908-111 セルティア城ケ崎105
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