「布団に入っても肩や首に力が入っている気がする」
「強い不安感や緊張で、全身がこわばって眠れない」
極度の緊張状態や不安は、体中の筋肉を無意識に硬直させ、脳を覚醒モードから切り替えられなくします。
この「漸進的筋弛緩法」は、心理学や自律神経の調整に使われるテクニックで、
意図的に力を入れた後に一気に力を抜くことで、
脳と体に「これが本当のリラックス状態だ」と再学習させることを目的としています。
期待できる効果
- 入眠困難の改善: 緊張状態から解放され、スムーズに寝つきやすくなります。
- 心身のリラックス: 全身の筋肉のコリが解け、深い弛緩状態が得られます。
- ストレス解消: 筋肉の緊張に集中することで、不安な思考から意識を逸らせます。
【実践】漸進的筋弛緩法のやり方
寝床で仰向けの姿勢で行います。
全身の力を抜いて、リラックスしている状態(できなくても意識することが大切)から始めましょう。
| 刺激部位 | 動作(力を入れる) | 弛緩(力を抜く) | 
| ① 手と腕 | 5秒間:両手で力強く拳を握りしめ、腕に力を入れます。 | 10秒間:一気に力を抜き、「手が緩んでいく、重みが布団に沈んでいく」感覚に集中します。 | 
| ② 顔と首 | 5秒間:目を強く閉じ、額にシワを寄せ、顎を引いて首にも力を入れます。 | 10秒間:一気に力を抜き、「顔の筋肉がたるむ、首が長くなる」感覚に集中します。 | 
| ③ 肩と胸 | 5秒間:両肩を耳に近づけるように、ぎゅっとすくめます。胸にも力を入れ、少し呼吸を止めます。 | 10秒間:一気に力を抜き、「肩の重みが下に落ちる、胸が開いていく」感覚に集中します。 | 
| ④ お腹と背中 | 5秒間:お腹を硬くし、背中を軽く反らせるようにマットに押し付けます。 | 10秒間:一気に力を抜き、「お腹の緊張が解ける、背中がマットに沈む」感覚に集中します。 | 
| ⑤ 足と脚 | 5秒間:足首を曲げ、つま先を顔のほうに向け、脚全体を硬く緊張させます。 | 10秒間:一気に力を抜き、「足の重みが遠ざかる、力が抜けていく」感覚に集中します。 | 
コツ: 「5秒」「10秒」はあくまで目安です。
「8秒」と書いてある文献もありますので気にしないで、まずやってみることが大事です。
力を入れるのは「5秒」で、力を抜いた後の「10秒間」にどれだけリラックスした感覚に集中できるかが重要です。
全身の部位を一通り行ったら、最後に全身の力が抜けていることを確認し、そのまま眠りに入りましょう。
 
   
      
      
      
      
             
      
      
      
     