以前にブログで書いた「ファンクショナルカッピング(Functional Cupping)」について質問を受けました。
「前にやってくれた吸玉と何が違うの?」
近年、スポーツ選手や理学療法の分野で注目を集めているファンクショナルカッピング。
この名称は比較的新しいものですが
実は伊東市の城ヶ崎さくら並木の鍼灸院では、ずっと以前から同様の考え方に基づく施術を「運動吸玉(うんどうすいだま)」として行ってきました。
ファンクショナルカッピングとは
ファンクショナルカッピングとは、カップで皮膚を吸着させたまま、体を動かしたり、関節を動かしたりして筋膜をリリースする方法です。
従来の静止した吸い玉(カッピング)に、動作療法(ファンクショナルトレーニング)の要素を取り入れたもので、近年ではアスリートのリカバリーや関節可動域の改善に活用されています。
- 筋膜の滑走性を高める
- 血流とリンパの流れを促進
- 肩こり・腰痛・関節の動きの改善
- スポーツ後の筋肉疲労の回復
名称が使われ始めたのはいつ頃?
「ファンクショナルカッピング」という言葉自体は、英語圏の理学療法や筋膜リリース分野で2010年代前半〜中盤(2012〜2016年ごろ)に広まり始めたと考えられています。
当時、オーストラリアやアメリカの臨床家が“Functional Release Cupping”という新しい概念として紹介したのがきっかけです。
具体的な根拠として:
- 2016年の海外理学療法ブログで「Functional Release Cupping is a relatively new concept…(比較的新しい概念)」と紹介
- 2012年前後から「Functional Cupping」「Moving Cupping」といった類似手法の紹介が英語圏で増加
- 学術論文では“moving cupping(移動式吸い玉)”が2010年前後から登場しており、その発展形として考えられる
つまり、「ファンクショナルカッピング」という名称は近年のものですが
動きを伴うカッピングそのものは以前から存在していた技術といえます。
当院の『運動吸玉』との関係
当院では、このファンクショナルカッピングと同じ発想を、ずっと以前から「運動吸玉」という形で行ってきました。ただこちらは公に発表や論文を書いていなかったため今後は「ファンクショナルカッピング」に統一しようかなと思います。
手法としては
吸玉をつけた状態で肩や腰、膝などをゆっくり動かし
筋膜や皮下組織の滑走を改善することで、可動域の拡大や痛みの緩和を目指します。
こちらは鍼灸では対応しにくい広範囲かつ比較的体表に近い場所へのアプローチとして発展させてきました。
特に以下のような方におすすめです:
- 肩甲骨まわりの動きが悪い
- 腰の張りや違和感が取れにくい
- スポーツ後の筋肉の張りを早く回復させたい
- デスクワークで首・背中が固まっている
ファンクショナルカッピング(運動吸玉)のメリット
- 筋膜の癒着を改善し、動作がスムーズになる
- 血流・リンパの流れを促進して疲労回復をサポート
- 鍼治療と組み合わせることで相乗効果が期待できる
- 自然治癒力を高め、慢性的なコリや痛みにも有効
まとめ
ファンクショナルカッピングとは、動きを取り入れたカッピング療法のこと。
名称としては2010年代に海外で広まりましたが、当院ではそれ以前から「運動吸玉」として実践してきました。
筋肉や関節の動きを改善し、日常動作やスポーツパフォーマンスを高めたい方におすすめの施術です。
伊東市周辺でファンクショナルカッピングを体験してみたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
城ヶ崎さくら並木の鍼灸院
静岡県伊東市
TEL:0557-51-3663
https://sakura491.com