【鍼灸専門院の関節ケア】なぜ鍼の後に「関節モビライゼーション」をするときあるのか?

「鍼灸専門院なのに、先生が手で関節を動かしてくれるのはなぜだろう?」

 

当院をご利用の患者様から、このようなご質問をいただくことがあります。

 

城ヶ崎さくら並木の鍼灸院は、鍼灸治療をメインとしていますが

 

「関節の動きを取り戻す」場合には

 

鍼だけでなく

 

「関節モビライゼーション」

 

という手技が不可欠であると考えています。

 

 

この記事では、筋肉を緩める鍼の力と、関節を回復させる手技の力を組み合わせることで、なぜあなたの痛みが根本から改善に向かうのか、その理由と相乗効果を解説します。

 

 


1. 鍼灸治療だけでは「動きのロック」が残る理由

 

肩こりや腰痛、五十肩といった筋骨格系の不調の多くは、

 

単に「筋肉が硬い」ことだけでなく、「関節そのものの動き(遊び)が失われている」ことによって引き起こされます。

 

 

  • 鍼治療の得意なこと:鍼は、筋肉の深層のトリガーポイントや、神経に直接アプローチし、過剰な筋肉の緊張をリセットし、痛み(疼痛)を強力に鎮めることに優れています。
  • 鍼治療の苦手なこと:しかし、長期間の不具合で関節包や靭帯といった結合組織が短縮したり、関節内で微細な癒着(ロック)が生じたりした場合、筋肉を緩めるだけでは、関節本来の「滑らかでスムーズな動き」は完全には回復しません。

 

 

特に

 

**五十肩(肩関節周囲炎)のように、関節がガチガチに固まってしまう拘縮(こうしゅく)**

 

を伴う症状では、この関節のロックを解除することが、治癒の鍵となります。

 

 

2. 鍼灸専門院があえて「関節モビライゼーション」を使う理由

 

当院が採用する関節モビライゼーションは、関節の動きを取り戻すための徒手療法の技術です。

 

これは、関節に対しリズミカルで、痛みを伴わない弱い力を加え、関節の遊びを回復させるテクニックです。

 

ちなみに「ポキッ!」というのは関節スラストと言って別技術になります、これは鍼の技術に自信がある以上は不必要なものだと考えています。

 

鍼灸とモビライゼーションの相乗効果

ステップ 治療内容 関節への作用 期待できる効果
【鍼】 筋肉の緊張を解除 筋肉への刺激で深部の緊張を緩め、鎮痛物質を分泌させる。 関節を動かす際の抵抗を最小限にする。痛みを鎮める。
【手技】 関節の遊びを回復 関節包や靭帯をゆっくりと引き伸ばし、関節の滑りや転がりを回復させる。 可動域を拡大させ、動作時の詰まり感を解消する。

鍼で土台となる筋肉の緊張を解除することで、治療家はより正確に、かつ患者様に負担なく関節の奥深くまでアプローチできるようになります。

 

これにより、**「痛みが取れた上で、動きもスムーズになった」**という根本的な改善を実現します。

 

3. 鍼灸+手技による治療のメリット

 

当院でこの複合的なアプローチを受けることで、以下のようなメリットが期待できます。

 

 

  • 治療効果の持続性向上: 痛みを取るだけでなく、**動きの根本的な原因(構造的な問題)**を解消するため、症状のリバウンドを防ぎます。
  • 即効性のある改善: 筋肉の緊張緩和と同時に、関節の詰まりが取れることで、その場での可動域の改善を実感しやすくなります。
  • 再発予防: 鍼灸師が関節の動きを細かく評価することで、**痛みの真の原因(筋肉由来か、関節由来か)**を正確に見極め、その後のセルフケア指導の精度も高まります。

 

 

「鍼は効くけど、動きが悪いのが残っている」

 

 

「五十肩の拘縮がなかなか取れない」

 

 

とお悩みの方は、ぜひ当院の鍼灸と関節モビライゼーションを組み合わせた専門治療をご体験ください。

 

 

城ヶ崎さくら並木の鍼灸院

  • 電話番号: 0557-51-3663
  • インターネット予約: [鍼灸と関節ケア専門治療のご予約はこちら] (https://kenkounihari.seirin.jp/clinic/1195/reserve)
  • 駐車場: 完備しております。
  • 主な適応: 五十肩(肩関節周囲炎)、慢性腰痛、膝痛、頚椎症

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