⚡️ 【肋間神経痛の治りやすさ】鍼灸師が教える3つのタイプ別原因と治癒回数の目安

「深呼吸をすると胸が痛い」

「脇腹がズキズキして眠れない」

肋間神経痛は、肋骨に沿って走る神経が刺激されることで生じる痛みの総称です。

この痛みは、原因によって治りやすさ(治療期間)が大きく異なります

マッサージや湿布が効かない難治性の肋間神経痛の場合、痛みの原因が

筋肉の奥にあるのか

姿勢の歪みにあるのか

あるいはウイルスによるものなのか

を正確に見極めることが、根本改善への第一歩です。

当院では、肋間神経痛を3つのタイプに分類し

それぞれの原因に合わせた専門的な鍼灸アプローチを提供しています。


1. 肋間神経痛の3つのタイプと治りやすさ

肋間神経痛の主な原因と、鍼灸治療で効果が出るまでの目安期間(治りやすさ)を比較します。

タイプ 主な原因 治りやすさ 治療回数目安
A. 筋肉性 (最も治りやすい) ストレス、疲労、咳による肋間筋の過緊張 高い(早期改善が期待できる) 3回〜5回程度
B. 構造性・慢性神経痛 背骨・肋骨の関節機能不全、姿勢の長年の歪み 中程度(根本改善に時間が必要) 6回〜10回以上
C. ウイルス性(帯状疱疹後) 帯状疱疹による神経の損傷と過剰な興奮 神経の損傷程度で変わる 6回〜長期

2. タイプ別解説:原因と鍼灸の対処法

タイプA:筋肉性・急性肋間神経痛

このタイプは、姿勢を支える背中の深部筋や、肋骨の間の肋間筋

疲労やストレスによる血流不良で異常に硬くなり、神経を圧迫している状態です。

  • 症状: 咳やくしゃみ、深呼吸や体をねじる動作で急に痛む。

  • 治りやすさ: 最も治りやすいタイプです。鍼は、手技では届きにくい肋骨の際(きわ)や背骨の奥の深層筋の緊張をピンポイントで緩め、神経への圧迫を早期に解放します。

  • 鍼灸の対処法: 肋間筋、および背骨の安定を担う多裂筋へ鍼をすることで、局所の血流を一気に改善させ、痛みの連鎖を断ち切ります。

タイプB:構造性・慢性肋間神経痛

このタイプは、何年も続く猫背や側弯などの姿勢不良により

背骨や肋骨の関節に負担がかかり

関節の動き(機能)が低下していることが原因です。

  • 症状: 痛みが長期化し、揉んでもすぐに戻る。朝起きがけや長時間同じ姿勢の後に痛む。

  • 治りやすさ: 中程度です。痛みはすぐに緩和しても、根本的な関節の歪み悪い姿勢の習慣が変わらないと再発します。

  • 鍼灸の対処法: 痛む部位の鍼に加え、背骨の関節(椎間関節)や肋骨の関節に負担をかけている広範囲の筋肉の緊張を解除します。さらに、専門的なモビライゼーションを併用し、機能が低下した関節の動きを回復させ、痛みが戻りにくい姿勢へと誘導します。

タイプC:ウイルス性(帯状疱疹後神経痛, PHN)

過去に帯状疱疹にかかった後、発疹が消えても痛みが続く状態です。

  • 症状: ピリピリ、チクチク、焼けるような強い痛みやしびれ。衣服が触れるだけでも激痛を感じる。

  • 治りやすさ: 時間がかかる傾向です。ウイルスによって神経そのものが損傷し、異常な興奮状態にあるため、長期の治療を必要とします。

  • 鍼灸の対処法: 損傷した神経の修復や興奮を直接的に治すことはできませんが、鍼治療は痛みの伝達経路を抑制し、過剰に興奮した神経を鎮静化させる効果が期待できます。根気強く継続することで、痛みの頻度や強度の軽減を目指します。


3. 鍼灸治療で治りにくい肋間神経痛のループを断ち切る

特にタイプAとBの肋間神経痛に対して、鍼治療は非常に高い有効性を示します。

当院では、まず検査を通じて痛みの原因を特定し、その原因に応じた治療戦略をご提案します。

肋間神経痛は放置すると慢性化し、深呼吸すら辛くなることがあります。

「そのうち治る」と諦めず、ぜひ一度ご相談ください。

城ヶ崎さくら並木の鍼灸院

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