「歩いていると足がしびれる」
「腰の痛みがだんだん強くなってきた」——
そんな症状で病院を受診した結果、
「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」
と診断された方も多いのではないでしょうか?
この病気は加齢によって脊柱(背骨)の中にある神経の通り道が狭くなり
神経を圧迫して痛みやしびれを引き起こします。
近年では、鍼灸がこの症状の緩和に役立つ可能性があるとして注目されています。
施術者(記事を書いた人間)紹介
鍼灸師:増田 真太郎(ますだ しんたろう)
国家資格:はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師/臨床経験:18年以上
こんにちは。鍼灸師の増田真太郎です。
私はこれまで、首や肩・腰の不調をはじめとする「慢性痛」や
「自律神経の乱れ」に悩む多くの方と向き合ってきました。
特に「どこに行っても私は無理なんだ」「痛みで日常生活がつらい」といったお悩みを抱える方には
筋肉の深層にアプローチする鍼と、
観念論を排した江戸時代の実証主義的思想(古医方)を参考にした鍼灸
を組み合わせたオーダーメイド施術を行っています。
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施術はしっかりとした刺激で早期回復を目指すやり方
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必要に応じてセルフケアのアドバイスも実施
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女性・ご高齢の方にも安心して通っていただいています
「もっと早く来ればよかった」と言っていただけるような施術を心がけています。
様々な症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
◆ 脊柱管狭窄症とは?
背骨の中には「脊柱管」と呼ばれる神経の通り道があります。
このスペースが加齢や姿勢の崩れ、椎間板の変性などによって狭くなると、
神経が圧迫されて以下のような症状が現れます。
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腰の痛み
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お尻や脚のしびれ、重だるさ
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長時間歩けない(間欠性跛行)
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前かがみになると少し楽になる
多くは50代以降に多く見られ、日常生活に支障をきたすこともあります
◆ 鍼灸が脊柱管狭窄症にどう効くの?
鍼灸は、体のツボを刺激することで自然治癒力を高め、
神経や筋肉の働きを整える治療法です。
脊柱管狭窄症に対しては、以下のような効果が期待されます。
✅ 1. 痛み・しびれの緩和
神経やその周辺の筋肉にアプローチすることで、過剰な緊張を緩和し、血流を改善。
神経への圧迫感が和らぎ、痛みやしびれが軽減するケースがあります。
✅ 2. 筋肉・靭帯の柔軟性を取り戻す
鍼灸により背中や腰、骨盤まわりの緊張をゆるめることで、
姿勢のバランスを整え、神経への負担を軽減できます。
✅ 3. 自律神経の調整
慢性的な痛みは交感神経が優位になりがち。
鍼灸で副交感神経を優位にすることで、
心身の緊張を和らげ、自然治癒力が高まりやすくなります。
◆ 実際の臨床報告とエビデンス
中国や日本の臨床現場では、鍼灸によって以下のような改善が報告されています。
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坐骨神経痛や足のしびれの緩和
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歩行距離の改善
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痛みのスコア(VAS)の低下
ただし、これらの研究は小規模であることが多く、明確な科学的根拠(エビデンス)としてはまだ不十分です。
そのため、鍼灸はあくまで「補完的治療」として位置づけられています。
◆ 当院での対応と施術の流れ
当院では、脊柱管狭窄症の症状に対して次のようなアプローチを行っています。
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腰部・殿部・足のツボへの鍼灸施術
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骨盤・背骨まわりの筋緊張を和らげる施術
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ご自宅でできるストレッチ・姿勢指導
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生活習慣(歩行、冷え、睡眠など)のアドバイス
また、医療機関を未受診な場合はMRI検査や整形外科受診をおすすめすることもあります。


◆ 鍼灸をおすすめできる方
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手術を勧められたが、できるだけ保存療法で様子をみたい
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痛み止めの効果が薄れてきた
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他の治療法では改善がみられない
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再発予防や体のバランスを整えたい
◆ まとめ:鍼灸は「症状緩和の選択肢の一つ」
脊柱管狭窄症は、年齢とともに多くの人が悩まされる疾患です。
神経圧迫そのものを完全に治すわけではありませんが、
鍼灸は神経の過敏性減少が期待できるなど
症状の緩和や生活の質(QOL)向上に役立つ可能性があるとされています。
手術や薬だけに頼らず、体にやさしい東洋医学の視点からケアする方法として、鍼灸をぜひご検討ください。