母指CM関節炎に鍼灸は効果あるの?──実際の改善例と学術的な根拠のはざまで

親指の付け根が痛む

「母指CM関節炎(母指手根中手関節症)」

は、特に更年期以降の女性に多く、

日常生活のちょっとした動作

――たとえば瓶のふたを開ける、スマホを操作する――

だけでも強い痛みを感じることがあります。

伊東市・伊豆高原・城ヶ崎エリアの当院にも、

「リハビリでは心もとない、なんとかできないか?」

と相談に来られる方が少なくありません。

そこで今回は、

鍼灸治療が母指CM関節炎に効果的かどうか

について、

【臨床での改善例】

【科学的な根拠】

の両面から、わかりやすく解説します。


✅ 鍼灸で痛みが軽くなるケースたくさんある

 

 

実際に鍼灸を受けた患者さんの中には、

  • 2〜3回の施術で物をつかむときの痛みが和らいだ

  • ペットボトルを開けるのが平気だ

  • 夜間のズキズキ感が減って眠れるようになった

というような効果を感じている方がいらっしゃいます。

当院でも、

母指だけでなく前腕や肩、首の筋緊張や神経の流れまで含めて施術することで、

「手全体が軽くなった」というお声をいただくこともあります。


⚠ ただし、科学的には「鍼灸の効果」はまだ確定していません

現時点では、

母指CM関節炎に対して鍼灸が特異的に有効だと証明する研究は乏しいのです。

例えば、2020年の海外の研究(BarnardらのRCT)では、「本物の鍼(penetrating acupuncture)」と「偽の鍼(sham acupuncture)」の効果に有意差はなかったと報告されています。

つまり、「鍼をすると痛みが軽くなる人はいるけれど、それが本当に鍼そのものの効果かどうかははっきりしていない」というのが、今の医学的な見解です。


💡 それでも、試す価値はある治療法

とはいえ、鍼灸には以下のような利点があります:

  • 副作用がほとんどない

  • 薬や注射を使わず自然なケアができる

  • 痛みの治療に強いだけでなく、全身のバランスや血流を整える

また当院では回数をかければきちんと結果が出ています。

(最近では4~5回程度、2~3回では満足いただけない場合が多い)

こうした理由から、

「今の治療に満足していない」

「もう少し楽になりたい」

とお考えの方にとって、鍼灸は十分に試してみる価値がある方法です。


🏠 当院での対応と施術方針

伊東市・城ヶ崎の「城ヶ崎さくら並木の鍼灸院」では、母指CM関節炎に対して以下のようなアプローチをとっています:

  • 痛みのある部位だけでなく、前腕・肩・首など関連する筋肉や神経の調整

  • 必要に応じて、N灸など鍼以外の施術の併用

  • 手の使い方・姿勢・セルフケアのアドバイス

症状の程度に応じて、無理のない範囲で身体にやさしい施術を行いますので、お気軽にご相談ください。


📌 まとめ

 

  • 鍼灸で痛みが和らぐケースはありますが、学術的に「効果あり」と断定できるほどの研究はまだ少ないのが現状です。

  • とはいえ、薬や注射に頼らず自然な方法で改善をめざしたい方には有力な選択肢です。

  • 当院では、症状に合わせてオーダーメイドの施術をご提案しています。


🌸 ご相談はお気軽に

「この痛み、何とかしたい」


「お灸や鍼に興味はあるけど、ちょっと不安…」

そんな方は、どうぞ一度お気軽にご相談ください。

伊東市・城ヶ崎の自然に囲まれた空間で、心も体もほっとする時間をお届けします。


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