「骨盤が1~2ミリ歪んでいるから、回数券を買って通ってください」
もしあなたが、このような言葉をかけられたら、とても不安になりますよね。
伊東市にある城ヶ崎さくら並木の鍼灸院にも、同様のご相談が寄せられました。
実は私の妻もチェーン店の整骨院で同様のこと(1ミリだったそうです)を言われ、回数券を買うというまで院長室で2時間を超えて説得された経験があります。
ほぼ監禁じゃないかと思いますよね・・・
今回は、よく聞かれる**「骨盤の歪み」**という言葉の本当の意味と、数ミリのずれで回数券が必要なのかどうかについて、鍼灸師の視点から正直にお伝えします。
真実1:「骨盤の歪み」は医学的な診断名ではない
「骨盤の歪み」は、病院で使われる正式な病名ではありません。
整体や整骨院でこの言葉が使われる場合、多くは以下のような状態を指しています。
- 骨盤の傾きやねじれ:姿勢や生活習慣によって、骨盤が前後に傾いたり、左右の高さが違ったりしている状態。
- 筋肉のアンバランス:骨盤周りの筋肉が硬くなったり、弱くなったりして、骨盤を正しい位置で支えきれていない状態。
つまり、「骨盤の歪み」の多くは
骨そのものがずれているのではなく、それを支える筋肉や姿勢の問題だといえます。
真実2:数ミリのズレは誰にでもあるし、測定も難しい
結論から言うと、数ミリ程度の骨盤のズレで回数券の必要があると考えにくいです。その理由は2つあります。
身体は完全に左右対称ではない
人間の骨格は、完全に左右対称ではありません。
わずかなズレは誰にでもあり、通常、それが直接的な不調の原因となることはほとんどありません。
1ミリのズレを測ることは現実的に不可能
ミリ単位の変化というものは、医師でさえレントゲンやMRIといった画像を使った上でも、確証をもって患者様にお伝えするのは非常に難しいことです。
シビアな医療用でさえそんな様子なのに、写真やアプリなどで1ミリのズレを判断することは、現実的に不可能だと考えています。
妻の場合は横向きで写真を撮られ、理想の位置から1ミリのずれがあったことで徹底的な通院を促されました。
しかしどう考えても誤差の範囲ですし、もし骨盤の歪みが原因で腰痛や肩こりがあるとしても、その治療は「骨を戻す」ことではなく、歪みによって硬くなった筋肉を緩め、身体全体のバランスを整えることが目的、つまりストレッチなどとなる場合が多い様子です。
真実3:大切なのは「歪み」ではなく「不調」の原因を特定すること
当院が大切にしているのは、「何ミリずれているか」ではなく、
「それによってあなたの身体に不調が起きているのか」
という根本的な原因を特定することです。
例えば、骨盤の傾きが原因で腰の片側だけに負担がかかり、それが腰痛を引き起こしているとします。
この場合、当院の施術では、
- 硬くなった腰や骨盤周りの筋肉に鍼を打ち、痛みを和らげる
- 姿勢の癖や日頃の生活習慣についてアドバイスをする
- 全身のバランスを整え、再発を防ぐ
これらのアプローチで、身体のバランスが整い、不調が改善に向かいます。
私たちは、「歪み」そのものではなく、「歪みが不調を引き起こしていないか?」という視点を持つようにして、施術の提案をしています。
では回数券が必要な場合とは?
病院では回数券やクーポン券はありません。
つまり回数券は医療アイテムではありません、商業的アイテムです。
当院も医療の片隅に存在していたいので取り扱っていません。
施術者が「あなたの身体ため」と言ったとしても回数券の本質は商業、もうけるためのものです。
なのでその施術者にほれ込んで何度も通いたい、そしてお得を感じたい場合には購入すべきタイミングだと思います。
たしかに重い症状でお悩みであれば、根本的な体質改善にはある程度の期間が必要です。
ただ、初回から購入するのはやめた方がいいですよ、1回で施術者がどんな人間かなんてわかりませんから・・・
今回のように伊東市で、ご自身の不調の原因がわからない、また不安な方は一人で悩まずに一度ご相談ください。
私たちは、無理な施術や回数券の販売はいたしません。患者様一人ひとりの身体に合った、最適な治療計画をご提案します。
ご予約・お問い合わせは、お電話またはウェブサイトからお気軽にどうぞ。