「鼻づまりで夜中に何度も目が覚める…」
「鼻水がのどに落ちて(後鼻漏)、いつも咳がでる…」
このような慢性的な鼻炎や副鼻腔炎(ちくのう症)の症状は、日常生活の質を大きく低下させます。
薬を飲んでも一時的にしか効かない、手術は避けたい、とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も幼いころからアレルギー性鼻炎と診断され、小学校に入る前から中学生まで耳鼻科に通い続けた経験があります。
しかし今では対処法があるのでまず通うことはありません。
実は、鍼灸治療は、鼻の粘膜の過敏性を鎮め、鼻の通りを根本から改善するのに非常に有効です。
今回は、当院で行っている慢性鼻炎・副鼻腔炎に対する独自の鍼灸施術と、その科学的なメカニズム、ご自宅でできるセルフケアについて解説します。
慢性鼻炎・副鼻腔炎の鍵を握る「三叉神経」
鼻炎や副鼻腔炎で鼻水や鼻づまりといった症状が続くのは、鼻の粘膜が過敏になり、血管が拡張した状態が続いているからです。
当院の施術は、この鼻の不調をコントロールする「三叉神経(さんさしんけい)」に着目しています。
鼻腔や副鼻腔は、三叉神経の第1枝、一部の粘膜は第2枝という神経によって支配されています。
この神経を適切に刺激することで、鼻の粘膜の状態を正常に戻すことが目的です。
当院の鍼灸によるアプローチ
当院では、以下の二つの柱で、慢性的な鼻の悩みを改善へと導きます。
1. 鼻周囲への微細な鍼刺激で「鼻の血管」を収縮
鼻づまりや鼻水が多い状態は、鼻粘膜の血管が拡張している状態です。
- 施術内容: **パイオネックス(円皮鍼)**のような非常に細い鍼や、顔専用の細い鍼を、鼻周囲のツボに優しく刺激します。
- 機序(メカニズム): この刺激が三叉神経の第1枝に伝わります。三叉神経が刺激されると、鼻粘膜の交感神経が緊張し、結果として血管が収縮します。
- 効果: 血管が収縮することで、腫れていた鼻粘膜の腫れが引き、鼻の通りが良くなり、鼻水の量も減少します。
2. 顖会穴・上星穴へのN灸による「持続的刺激」
慢性的な鼻炎・副鼻腔炎の患者様は、鼻粘膜への刺激が原因で三叉神経の第1枝が常に興奮している状態です。
その結果、おでこの生え際付近(前頭部)に圧痛が出ていることが多く見られます。
- 施術内容: この前頭部のツボ(顖会穴や上星穴など)に、**しっかり刺激(ほんの小さな灸痕が残る)の電気のお灸(N灸)**で施灸します。
- 機序(メカニズム): このお灸による熱刺激が、灸痕が消えるまでの間、三叉神経の第1枝を持続的に刺激し続けます。これは、鼻の不調を引き起こしている神経に、反復して正常化を促す信号を送り続けることを目的としています。
- 効果: 持続的な刺激により、鼻粘膜の過敏性が根本から改善され、慢性的な症状の再発防止につながります。
自宅でできる!セルフケアで効果を持続させる
鍼灸施術で鼻の状態を整えた後は、ご自宅でのケアが非常に重要です。
- 鼻翼周囲のマッサージ: 鼻の小鼻の横にある迎香(げいこう)や鼻根(びこん)などのツボの周りを、指で優しくマッサージしてください。血行が良くなり、鼻の通りをサポートします。
- セルフお灸: もし可能であれば、ご自宅でも、切もぐさを使って、頭皮にお灸をすれば回復は早くなるでしょう。鼻だけではなく、体全体の免疫力向上に非常に有効です。
当院の鍼灸治療は、薬に頼りすぎるのではなく、あなたの身体の「治る力」を引き出し、慢性的な鼻炎・副鼻腔炎の悩みに終止符を打つことを目指します。
つらい鼻の不調でお悩みでしたら、お気軽に当院にご相談ください。
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