下肢(太もも内側)の内転筋の痛みは鍼灸で改善できる?
太ももの内側(内転筋)が痛むと、歩く・立つ・階段を上る・スポーツ動作など、日常生活の質が大きく落ちます。
結論として、
鍼灸は内転筋の痛みに対して非常に効果的で、改善が見込めるケースが多いです。
ただし、原因によって改善スピードが大きく変わるため、
「治りやすい痛み」と「時間のかかる痛み」
が存在します。
この記事では、内転筋痛の原因・施術ポイント・改善の流れ・施術回数の目安をわかりやすくまとめました。
【治りやすいケース】鍼灸で改善しやすい内転筋の痛み
■ ① 筋疲労や使いすぎ(オーバーユース)
-
長時間の立ち仕事
-
ダッシュ・ストップ・キック動作
-
トレーニングの負荷が高い
👉 鍼で筋緊張をゆるめると早期改善しやすい。
■ ② トリガーポイント(筋膜性の痛み)
押すとズキッと痛む、重だるい、突っ張るなどの症状。
👉 深層のコリを鍼でピンポイントに改善。
■ ③ 姿勢不良(O脚・骨盤のねじれ)
骨盤の傾きや股関節の内旋癖で内転筋に負担が集中。
👉 鍼+骨盤周囲の調整で改善しやすい。
【改善に時間がかかるケース】
■ ④ 恥骨結合炎(スポーツヘルニアの一部)
-
キックで鋭い痛み
-
恥骨周囲の炎症
👉 回復に数週間〜数ヶ月を要する。
■ ⑤ 骨盤不安定(仙腸関節の不具合・産後など)
内転筋が代償して働きすぎて痛むケース。
👉 骨盤安定化が不可欠。
■ ⑥ 股関節の構造的な問題(FAI・変形性股関節症)
内転筋がいつも緊張状態になりやすい。
👉 鍼だけでなく可動域改善が必要。
内転筋の痛みの原因(まとめ一覧)
-
内転筋の使いすぎ(スポーツ・仕事)
-
トリガーポイント(筋膜性疼痛)
-
骨盤のゆがみ
-
股関節の可動域制限
-
O脚・内旋歩行
-
恥骨結合炎
-
腰椎・仙腸関節の機能不全
-
筋力不足(殿筋の弱さ)
-
妊娠・産後の骨盤不安定
-
足部アーチ低下(扁平足)
-
坐骨神経・閉鎖神経の関連痛
-
過度なストレッチによる微細損傷
当院(城ヶ崎さくら並木の鍼灸院)の施術ポイント
◎ ① 内転筋の深層トリガーポイントにアプローチ
薄筋・長内転筋・短内転筋・大内転筋など、奥の筋肉の硬さに鍼でアプローチ。
◎ ② 股関節・骨盤(仙腸関節)の関節モビライゼーション
いわゆる整体屋さんがいうところの「骨盤矯正」
関節の動きを改善し、内転筋の負担を減らす。
◎ ③ 股関節周囲(殿筋・大腿筋膜張筋)のバランス調整
内転筋だけでなく周囲の筋バランスが鍵。
◎ ④ 足部アーチ(扁平足)に対応
足部関節調整・足部の鍼・筋膜調整で全体の動作を改善。
◎ ⑤ 姿勢と歩行のクセを確認し、再発しにくい状態へ
改善してきたら姿勢指導やエクササイズも併用。
施術回数の目安
-
軽症:1〜3回
筋疲労・トリガーポイント・歩き方の癖による痛み -
中等度:3〜6回
数週間続く痛み、骨盤のゆがみが強い場合 -
慢性:6〜10回以上
恥骨結合炎・股関節の構造問題・長年の痛み
改善していく典型パターン(当院で多いケース)
-
初回:原因を特定(筋・関節・姿勢)
-
1〜3回:筋緊張がゆるみ、動作痛が軽減
-
3〜6回:骨盤・股関節の動き改善、再発リスクが低下
-
5〜10回:歩行・姿勢の安定、運動復帰が可能
-
症状軽減後:姿勢改善・メンテナンス(月1〜2回)